私たちの体では、女性ホルモンを筆頭に多くのホルモンが働いています。ホルモンケアというと、それらを増やすことをイメージしがちですが、成長ホルモンなどの「若返りホルモン」は増やし、肥満につながるインスリンなどの「老化ホルモン」を減らすことが、女性が若々しくいるための秘訣だと分かりました。前者を増やし、後者を減らすために必要な「ホルモンケア」を学びましょう。雑誌『日経ヘルス』からお届けします。
女性には月経があるので、体内で働く「ホルモン」の存在を実感している人も多いだろう。ホルモンとは、体内で分泌され情報伝達の役割を担う物質で、100種類以上が血管の中を駆け巡る。
女性に最も身近なホルモンは、女性ホルモンのエストロゲンだろう。30代から減り始め、40代後半から急減、更年期「メノポーズ」を経て閉経に至る。「ポーズ」は止まるの意味。
「ほかにも3つの『ポーズ』がある。成長ホルモンの『ソマトポーズ』、DHEAの『アドレノポーズ』、テストステロンの『アンドロポーズ』。どのホルモンも加齢により減少する」(老年医学が専門の東京大学大学院医学系研究科の秋下雅弘教授)。
新事実 若返り5大ホルモンはすべて30代では減っている
これらのホルモンが減ると、太りやすくなる、疲れやすくなる、といった不調が表れる。逆に言えば、これらの分泌を保てれば若い体を維持できる。同様に若返り作用を持つメラトニンなどと合わせて「若返りホルモン」として、抗加齢医学ではすでに注目されている。