ワーキングウーマンのためのイベント「WOMAN EXPO TOKYO 2019」が2019年12月に東京ミッドタウンで行われました。このイベントに、日経ARIAの大人気連載が出張! 『マキシマム ザ ホルモン ナヲが女性ホルモンを学ぶ』と題して、大人気バンド「マキシマム ザ ホルモン」のナヲさんとよしかた産婦人科 副院長 善方裕美さんのトークセッションを開催。人気絶頂期にライブ活動を休止して妊活に専念した経験も持つナヲさんが、婦人科医の善方裕美さんに疑問をどんどんぶつけます。
(上)“ホルモン”ナヲが聞く! 更年期は美の御利益が減る?
(下)更年期にピルってあり? “ホルモン”ナヲが興味津々 ←今回はココ
更年期にピルを飲み始めてもいいの?
ナヲの疑問3 40代からは、ピルとどう付き合えばいい?
ナヲさん(以下、敬称略) 続いて、次はピルについてお聞きします。私、ピルを飲んだことはないものの、すっごい興味があるんです。
善方裕美さん(以下、敬称略) そうなんですね。今日の参加者の皆さんで、ホルモン治療をされている方はいらっしゃいますか? いらっしゃったら手を挙げてください。
ナヲ (見回して)あー、わりといらっしゃる!
善方 図とともにご説明しますね。まず、婦人科で処方される「ピル」は、大きく分けて2種類あります。
性成熟期に、避妊にも使われるのが「低用量ピル」。更年期に使われるのが「ホルモン補充療法」。低用量ピルは、女性ホルモンであるエストロゲンを低め安定にさせる働きがあります。いっぽう、ホルモン補充療法は、更年期のエストロゲンの急激な低下を緩やかにするため、たとえばホットフラッシュや、膣(ちつ)の粘膜の乾燥、いわゆる「おまたの砂漠化(連載でナヲさんが命名)」といった症状を和らげるという効果があります。

ナヲ 含まれるホルモンの量は、どっちが多いんですか。
善方 実は低用量ピルのほうがホルモン補充療法のおよそ60倍も、エストロゲン活性があるんです。
ナヲ ええー、名前と逆じゃないですか。