「一定の距離を置きつつ、そばにいる関係が理想」
河崎 Mさんご夫妻とお母様のお宅は隣居になっていますが、行き来はどのようにされているんですか?
麻実さん 私たちのリビングから母の家のリビングまでテラスでつながっています。玄関から入るのではなく、リビングの窓をノックして声をかけます。私は週3日パートに出るので、朝、愛犬のコロンを母に預けるんです。パートがない日も、毎朝顔を見にいきますね。煮物や揚げ物など、料理を分けてもらえるのも助かっています。夫が外食する夜は、母のところで一緒に食事しています。
久仁子さん 私が娘夫婦の家へ行くことはあまりないんです。お正月などには3人で食事しますが。隣に住んでいても、少し距離を置いていたほうが、お互いに気を遣わなくていいいと思います。けれど、この年齢だといつ体調を崩すかわかりません。そばに家族がいて、いざというときにすぐに声をかけられるのは安心ですね。



将来は、賃貸・売却・リフォームなどを想定して設計
河崎 ところで、「3世帯住宅」ではなく「2世帯住宅+隣居」にしたのは、何か理由があるのでしょうか?
貴之さん 将来を見越してのことです。いずれ夫婦2人きりになれば、3世帯住宅は広すぎて持て余してしまうでしょう。売却する際に、3世帯住宅はニーズが低いと思われます。だから、いずれ売却したり、賃貸に出したりすることを考慮して、「2世帯住宅+隣居」という形にしました。
なお、2世帯住宅の親世帯のスペースは、使わなくなったときにはビルトインガレージにリフォームすることも想定したサイズにしています。
河崎 賃貸、売却、リフォーム――家族構成が変わったとき、いろいろな選択肢から選べるように設計されたのですね。
住まいは建てたその時だけでなく、将来にわたって住み続けていくものです。これから暮らしが変わっていくARIA世代、家族や暮らしの変化に対応できるように、選択肢を検討しておくこともとても大切ですね。
写真/菊池くらげ
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