産後復帰間もない頃、思いがけない転職の誘いが
これまでの自分のキャリアを振り返ると、一番の核となったのは、ユニリーバで働いていた時代です。「マーケティングスクール」と呼ばれるほど人材育成に力を入れている会社で、すごく育てられましたし、最終的には女性で初めての取締役に選んでもらいました。
ユニリーバはもともと、広告代理店で私が4年間担当していたクライアントでした。一緒に仕事をしてきたユニリーバのブランドマネジャーが昇進することになり、後任を社内で探したけれど適任がおらず、私に声をかけてくれたんです。
当時私は娘を出産したばかりで、転職なんて想像もしていませんでした。でも一方で今後のキャリアを考えたときに、製品開発や戦略的なことも含めて、もっとマーケティング全般に携わりたいという思いを持ち始めていた時期でもありました。今後いつチャンスがあるか分からないし、ゼロから新しい会社へ移るのではなく、ブランドのことも働いている人のことも分かっているところへ行けるのは、とてもいい話ではないか。そう思って移ることを決めました。
ところがユニリーバに行ってみたら、とんでもない状況が待ち受けていました。
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取材・文/谷口絵美(日経xwoman ARIA) 写真/鈴木愛子
小出寛子
三菱電機社外取締役
三菱電機社外取締役
