女性の活躍を広げるジェンダー平等はSDGsの最重要課題
―― 日経ARIAの取材で、IMFのレポートを紹介しました。
その中で「女性がエンパワーメントされて活躍するようにならないと、40年後には経済成長が推定より25%も縮小するという試算があります。男女差や正規・非正規など労働市場の格差を是正すれば、GDP は予想より15%回復するでしょう」という分析がありました。
根本 それはすばらしいメッセージですね。
―― しかし、その話を経済界の男性経営陣に伝えても反応がいまいちなことにガッカリしてしまって。彼らの考えとしては、経済にとって女性活躍はメインの議題ではないと頭から決めつけているのが、ひしひしと伝わってきて……。
根本 ええーっ(驚)。本当ですか。女性の活躍は、完全に経済の話に直結していますよね。
―― 世の中では、盛んにダイバーシティと叫ばれていますが、社会における男女格差論はまだまだ傍流だと思い知らされました。
根本 それは残念ですね。国連では、ジェンダーは一丁目一番地、ど真ん中の優先課題です。実は、ジェンダーに関しては、あらゆる国が発展途上です。100%男女平等、女性活用が達成できている国はひとつもありません。
―― IMFとしても、労働市場における男女格差をなくそうというのは、新しいコアな課題ということを発信しています。私自身も、もっともっと社会に向けて発信していかなくては、と感じています。
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⇒企業人として生活者としてSDGsを「自分ごと化」
文/工藤千秋 撮影/馬場わかな
国連広報センター所長
