メイクアップアーティストの草分けとして60年以上にわたり美容の仕事の最先端にいる小林照子さん。84歳を迎えた現在もなお、現役のトップアーティスト、美容研究家として活躍し、後進の育成にも注力しています。そんな小林さんにARIA世代の女性が、自分の印象と中身のギャップ、メイクの悩みなどを相談。「なりたい自分」に近づいてキャリア、プライベート共に毎日を生き生きと過ごすための「開運メイク」を教えてもらいます。

BEFORE
・目元や頬のたるみが気になる
・眉が前髪で隠れている
・アイメイクはアイシャドウのみ
大野仁子さん(以下、敬称略) はじめまして。普段あまりメイクに時間をかけていないのですが、これからはもっと力を入れたいと思っています。というのも、最近、ふとした瞬間の自分の顔にがっかりしてしまうことがたびたびありまして……。
小林照子さん(以下、敬称略) あら、それはどういうことでしょう?
大野 例えば、スマートフォンで写真を撮っているときに、誤って自撮りモードのボタンを押してしまうことがあるんですけど、そのときの自分の無防備な顔がもうなんというか……。目元も頬も下がっていて、疲れているな、明るくないな、と自分でもつくづく思ってしまうんです。
実際、年齢とともに体は疲れやすくなってきていますが、気持ち的には今とても充実していて元気があると自覚しています。仕事では教育支援員として日々子どもたちに接しているので、そういう点でもメイクでもっと明るい雰囲気を出せたらいいなと思っています。
小林 そうなのですね。私は大野さんに対して、ふわっと柔らかい温かさがある女性という第一印象を持ちました。子どもに親しまれる雰囲気は既にお持ちだと思います。そうした個性はこれからも大切になさってくださいね。
ただ、確かに本来持っている明るさをあまり出せていないのかもしれないですね。
その原因にはヘアスタイルも関係しているのかなという感じがするのですが、ちょっと前髪を上げておでこを出してみてもらえませんか?
大野 えっ。あまりおでこを出したことはないのですが……。これでよろしいでしょうか(おでこを出す)。
小林 ああ、やっぱり! とてもすてきです。おでこを出したほうがパッと明るい印象になりますね。
眉の形がとってもかわいらしいのね。これは絶対に生かすべきです。今のままだとせっかくのチャームポイントが隠れたままになってしまうのでもったいない。ぜひ、眉をポイントにしたメイクに挑戦してみましょう。
大野 初めてのことなのでドキドキですが、楽しみです! よろしくお願いします。
