また管理職全員で集まって研修を受けたことも良かったです。人財育成に対しての共通言語ができたので、「あのとき習ったよね」と管理職同士で話を進めることができます。
日ごろ一緒に仕事をしない管理職と意見交換をすることで、管理職同士のチームワークも生まれました。日頃悩んでいることを共有して一緒に解決方法を考える実践的なワークでは、「あなたの悩みのために、私はこんなことができる」と管理職同士が支援し合うんです。そうすると、一人じゃないんだ、と頑張ることができるようになり、管理職の結束も高まりました。
自分で必要な研修を受けにいくスタイルに
谷口由紀さん 今年の4月から、教育全般を担当していた家成さんの部署より管理職研修を切り分け、私の所属する部が担当することになりました。ライン部門と間接部門のスムーズな連携を図るためにはどうするべきか、自律型リーダー研修を受けたことがどのように生かされているのかなど、さまざまな検証をしながら話し合ってきました。
昨年までは全員が決められた研修を受講していましたが、今年の下期はアラカルトメニューをたくさん作り、自分に足りていないもの、必要だと思う研修を選択して自分自身でエントリーするというスタイルを取り入れています。例えば、発想力強化や論理的思考といったビジネススキルをアップする本部外の研修への参加、本部内では研修や施策をより深く理解するための勉強会やコミュニケーション方法を学ぶセミナーなどを企画しています。
これからも現場の声を聞きながら、マネジメント能力をより向上させるために有効な研修をたくさん企画していきたいと思っています。

下編では、実際に自律型リーダー研修を受けた管理職の女性社員に話を聞きます。
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⇒JALの研修「相手を変えるのではなく、自分を変えよ」
取材・文/平野友紀子 写真/鈴木愛子