蓋を開けてみなきゃ、人にはどんな悩みがあるのか分からない。笑顔でステキなあのARIAさんも、40~50年も生きてりゃ悩みの1つや2つありますよね。今回は「管理職の悩み」6回目。女性管理職育成事業などを手掛けるワークシフト研究所社長、小早川優子さんが回答してくれます。

回答者:小早川優子さん(ワークシフト研究所社長)
ロールモデル=良いお手本が求められているわけではない
ロールモデルとしての期待に潰されそう、そんな大きな役割は担えない、失敗したらどうしようという人への処方箋として、まずは「“悪い”ロールモデルほど、重要なんですよ」と伝えたいと思います。
ロールモデルと聞くと、良いお手本を求められていると思いがちですが、実は良くない見本も必要なんです。男性の場合、入社して何年かの間に「この人、この程度でこのポジションにいるんだ」という経験を一度はするので、逆に「自分はもっとできる」とやる気や自信を持てるようになります。一方、女性はかなり仕事ができる人しか出世しないことが多かったので、「あそこまでできないとダメなんだ」と思って、上を目指すことに尻込みする後輩もいたでしょう。下の世代を助けるためにも「普通の人だよね」「あのくらいなら、私もできるかな」と思わせることも必要なんだと思って、どうか失敗を恐れないでほしいですね。