蓋を開けてみなきゃ、人にはどんな悩みがあるのか分からない。笑顔でステキなあのARIAさんも、40~50年も生きてりゃ悩みの1つや2つありますよね。さて、きょうはどんなお悩みが出てくるのでしょうか――。今回は「管理職の悩み」4回目。女性管理職育成事業などを手掛けるワークシフト研究所社長、小早川優子さんが回答してくれます。

回答者:小早川優子さん(ワークシフト研究所社長)
女性管理職は男性よりも批判にさらされやすいと心得て
「部下とうまくいかない」「何かと反発されてつらい」という声は、女性管理職の皆さんからよく聞きます。特に、女性部下からの当たりが強くて……という悩みが多いですね。男女共に異性より同性に厳しいのはよくあることで、女性管理職への圧力は、女性部下からのほうが圧倒的に強いもの。意思決定や発言に対して「なぜそうなるんですか?」と突っかかってくる、報告や連絡がスムーズにいかず仕事に支障をきたす、ちょっとした発言を「ハラスメントだ」と言われたという話もありました。このようなことが重なって鬱になってしまったり、退職に追い込まれたりするケースもあります。
男性が多少厳しい言い方をしても許容されるのに、女性が同じように言うと「きつい」と捉えられてしまうのは、ジェンダーバイアスによるもの。誰しも、女性なら理解してくれる、優しくしてくれるという深層心理を持っているので、少しでもその思いから外れると反発を感じてしまうんです。また、女性管理職はまだマイノリティーなので、文句や批判にさらされやすいという現状もあります。