テレワーク時代の伝え方
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上司が積極的に報連相する「逆・報連相」が大事
会社で顔を合わす機会があれば容易に解決していたことが、テレワークだとつまずいてしまう、期待したものとは違う成果物が提出される……部下を持つ人やリーダーなら、こんな経験を一度はしたのではないだろうか。
「テレワークの環境では、実際に上司が働いている姿を部下に見せることができません。だからこそ、伝えるべきことはきちんと『言語化』し、部下に対する期待を『可視化』する作業が非常に大切です。漠然としたイメージで伝えるだけでは、思わぬところで食い違いが生じてしまいます」と話すのは、人材育成コンサルタントで産業カウンセラーの片桐あいさん。「テレワーク時代のリーダーの心得として、声を大にして言いたいことが、性善説を大事にしてほしいということ。『あなたならできる』という前提です。部下に対するときは、性善説を前提に関わってほしい」と片桐さんは力を込める。
では、テレワークの環境下では、具体的にどんな部下マネジメントが有効なのか。片桐さんは「逆・報連相」をまず挙げる。「『報連相(報告・連絡・相談)』といえば、部下から上司に向かって行われるものと考えている人が多いはずです。しかし、テレワークでは、部下からの報連相に加えて、上司からも積極的かつ適切な報連相をする『逆・報連相』が重要。部下からの報連相を待っているだけでは、次のアクションを起こすタイミングを逸したり、重要な情報が滞ってしまったりする可能性があります」
「タクシー無線型」上司に興ざめする部下
テレワーク環境において上司やリーダーが陥りがち、かつ部下からは疎まれてしまう残念な行動パターンがあるという。特にARIA世代で部下を持つ人が気を付けるべき3大パターンを片桐さんは以下のように教えてくれた。
1のタクシー無線型上司とは、タクシーの無線連絡のように、部下に細かに報告をするように指示し、それがないと不安になってしまう上司のこと。「プロジェクト始動時は細かな確認が必要かもしれませんが、勘所がつかめたら確認のスパンを徐々に広げていく擦り合わせが大事です。『あれはどうなった?』『進捗状況は?』など、あまりにこまごま聞き過ぎると、部下からは疎まれてしまいます。部下は上司への報告に時間を割くことになり、業務の効率が下がるといった弊害も。仕事を任せてもらっている気がしないので、次第にやる気をなくしていき、上司に対する信頼感も薄れてしまいます」。部下やメンバーをもっと信頼し、ある程度の裁量権を与えることが肝要だ。