完璧なリーダーはいらない 強いチームのつくり方
会社でリーダーや管理職として、どうやって成果を出せばいいのか分からない――。日経ARIAの読者から、そんな声が数多く寄せられている。プレーヤーからマネジャーに昇格して、チームを引っ張る立場になったARIA世代。プレーヤーのときは自分で成果を出していれば評価された。しかし、マネジャーはメンバーを育てながら、組織として成果を出さなければならない。思い通りにいかず、上司と部下の板挟みになることもある。
ひと昔前のリーダーなら「黙ってついてこい」の一言で、チームを束ねられたかもしれない。しかし、時は令和。何かと説明責任が問われるのはもちろん、働き方改革により時間外の労働は制限され、部下への指導は時にパワーハラスメントと言われかねない。一人でプレーヤーとマネジメントの両方を受け持つ「プレーイングマネジャー」が増えて業務量は倍増。さらに、部下が自分より年上というケースも当たり前になっている。労働環境は激変している。新たな令和のリーダー像を探った。
ARIA読者の8割がリーダーとしての悩みを抱える
日経ARIA編集部では2020年2~3月、読者を対象に「チームリーダー」について意識調査アンケートを実施した。回答数は248件。そこで浮かび上がってきたのは、悩める女性リーダーたちの姿だ。約8割もの人が、チームの運営やメンバーの育成・指導法などについて、正解が分からず頭を抱えていることが分かった。
アンケートでは、リーダーとして悩みや成功体験などを具体的に聞いた。「今、悩んでいること」「これまで接した反面教師のリーダー」「これまで接した理想のリーダー」、そして「リーダーとして心がけていることと、その成果」について、自由記述式で回答を求めた。次ページから詳しく見ていこう。