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Z世代との対話で生まれた教材で需要が3倍に拡大
Z世代(1990年代後半~2010年ごろまでに生まれた世代)に代表されるようなデジタルネーティブな世代が職場に配属されるようになり、価値観のギャップやコミュニケーションの難しさを感じることはないだろうか。Z世代との対話をテーマにした『62歳の社長が23歳の新人社員と本気で対話したら、会社がスゴイことになった。』の著者、相川秀希さんに、年齢にとらわれず多世代と対話を深めるコツを聞いた。
編集部(以下、略) Z世代社員との対話から生まれた人財開発プログラムによって、需要がそれまでの3倍になったと著書につづっていますが、相川さんから見たZ世代には、どんな特徴が感じられますか?
相川秀希さん(以下、相川) いわゆるSNSネーティブの彼らは、世界では人口の約3分の1を占め、今後の社会に多大な影響を及ぼす存在だといわれています。Z世代の特徴の一つは「誰も答えを持っていない」という実社会の現実をリアルに捉えており、「既存のルールにとらわれない柔軟さ」を自然と持っていることです。3年以内に転職しようと考えている人も多いですよね。彼らの中には次の時代を見通すヒントがたくさん隠れているように思います。
ハラスメントを恐れて踏み込めない
―― 企業ではそんなZ世代との交流がうまくいかないこともあるようですが。
相川 Z世代に限らず、立場や役職、ジェンダー、国籍など、さまざまなバックボーンの違いがありますが、違いこそが新機軸を生みだす可能性であることは、周知の通りだと思います。ただ、そのギャップを埋めようと、単に飲み会やランチ会を実施しても、あまり効果はないようです。かえって、相手が迷惑だ、不快だと感じる「ハラスメント」の境界線を超えてしまうリスクも潜んでいます。
―― パワハラにならないようにと、こちらが引いてしまうところもあるかもしれません。どうギャップを埋めていけばいいのでしょうか?