ARIA世代 人生を懸けた大人の学び直し
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年齢を重ねて「輝きを増す人」は、常に自分をアップデートし続けている。ARIA世代にとって憧れの女性である真矢ミキさんも、その一人。自分らしさにこだわって新たな試みを次々と取り入れ、「革命児」と呼ばれた宝塚時代。退団後は、女優として存在感を放ち、数多くの作品に出演、さらには情報番組の司会業にも挑戦するなど、活躍の舞台を広げてきた。
そんな真矢さんが、53歳にして挑んだのは、「高等学校卒業程度認定試験」。この高卒認定試験は、8科目以上合格すると大学受験資格が得られる制度だ。真矢さんは、2017年8月に5科目を受験し、すべての科目で合格を果たした。
50代で挑んだ「本気の学び」は、真矢さんに何をもたらしたのだろう――。
「無知な自分に向き合おう、戒めも込めて」
―― 53歳という年齢で、高卒認定試験にチャレンジしようと思われたきっかけは何だったのでしょうか?
真矢ミキさん(以下、敬称略) 「学び直したい」という気持ちは、ずっと持っていたんです。母の勧めで宝塚音楽学校に入ったけれど、それまでは大学に進学して勉強したいと思っていました。宝塚を退団して芸能活動を始めてからは、勉強できるタイミングが持てなかったのですが、2015年3月から朝の情報番組『ビビット』のMCをやらせていただくようになり、眠っていた思いがよみがえりました。
番組でさまざまなニュースに接する中、いろんなことに興味があふれ出し、もっと知りたい、学びたいという気持ちがどんどん高まっていったんです。番組で扱う時事ネタも、知識があれば、より深く理解できるのではと。
同時に、自分に対する「戒め」の意味もありました。いいかげんな発言はしない、背伸びをした意見は言わないと心掛けているものの、毎日番組をやっていると、分かっているような錯覚に陥ってしまうのが怖かった。そこで、今の自分の頭のレベルを確かめよう、無知な自分に向き合おう、と考えたんです。
受験を決意したのは、ゴールをきちんと持って取り組もうと思ったから。日々のやることがたくさんある大人こそ、何かを達成したいなら「期限を決めること」が重要だと思って、受験という目標を掲げました。勉強を始めたのは、2017年1月ごろです。