キャリアの夏休み
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1「一旦退職」して2年、65歳以降も働く未来を考えた
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2ワーママはる 2年間の「戦略的休暇」で人生が激変した←今回はココ
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3フルタイム卒業宣言!前社長が気づいた「やるべきこと」
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4ガラパゴスで働き方を見直した3カ月 ヤフーの休暇制度
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5自分の「変身資産」を棚卸し 80歳まで現役計画を描く
ボイスメディアVoicyのパーソナリティーとして9万人のフォロワーを持ち、 “戦略的サバティカルタイム”について著書を出したばかりの“ワーママはる”こと尾石晴さん。第2の仕事人生を模索するために、16年間勤めた外資系企業の管理職を2020年4月に辞め、自主的なサバティカルタイム(長期間勤務した人に与えられる長期休暇)に突入。そのプロセスと考察をリアルタイムで発信し、共感を呼びました。「たった2年で人生が大きく変わった」という尾石さんに、サバティカルタイムの過ごし方と心得を聞きました。
編集部(以下、略) 2年間を「使途用途を決めない時間=サバティカルタイム」にしたと著書にありましたが、そもそも、なぜ勤めていた会社を辞めてまで自主的にサバティカルタイムを取ろうと思ったのですか?
尾石晴さん(以下、尾石) 仕事は割と好きなほうでしたが、2人目の子どもを産んでから、どう捻出しても1日に1時間半しか自分の時間が取れなくなり、仕事でも今の業務が将来につながると感じられなくなっていました。少なくとも今後10年は子育てに追われる中で、80歳までの職業人生をどう生きるか。この悩みを言語化する目的で、18年ごろからSNSで発信を始めたんです。
「やりたいことリスト100」を毎年、更新していったら…
尾石 一方で、毎年手帳に書いていた「やりたいこと100」のリストは、時間がなくてできないことが、どんどんたまっていきました。子どもには「自分のやりたいことを見つけなさい」と言っているのに、自分はできてない。だったら、体力と知力と好奇心があるうちにやろう。やるなら「今しかない」と、徐々に会社を辞める覚悟が決まりました。
100のリストは9年間、更新しながらブラッシュアップしていました。言葉にするとやりたいことの輪郭がはっきりしてくる。それがたまったときが、サバティカルタイムを取るタイミングなんだと思います。
―― 会社を辞める前に準備したことはありますか?