業績が好調なのに早期退職者を募集する企業が増えています。社内評価が高くても、事業転換や人員構成見直しのために退職を促されることが珍しくない時代。主なターゲットは45歳以上のARIA世代です。突然訪れるそのときに会社を去るにせよ残るにせよ、納得いく判断ができる人には、共通して日ごろの備えがありました。取材したARIA世代の実例を基にお伝えします。
のるかそるか、早期退職。~45歳の地図~
のるかそるか、早期退職。~45歳の地図~
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1「黒字企業で評価A」のあなたも早期退職の対象になる訳
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2早期退職した人/40歳で戦略的に製薬→スタートアップ
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3早期退職した人/IT企業で27年 家族を残し語学留学
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4早期退職した人/48歳営業部長が年収維持で中小役員
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5早期退職で残った人/「何を貢献できるか」考え続けた
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6「早期退職のお金不安」損しない知識を専門家が徹底解説←今回はココ
退職金に「基本給の48カ月分を割り増し」「年収約2年分を割り増し」「年収約4年分を割り増し」……今回、特集で紹介した実例で、「早期退職優遇制度」を利用して辞めた人が退職時にもらえる金額の大きさに目を見開いた読者も多いのではないだろうか。
早期退職の一般的な例でも、これだけの大きな金額が手に入る。
「4桁の大金」が一度に手に入るとなると、一瞬心は揺れ動くが、「それでもやっぱり老後を考えると、お金が足りなくなるのではと不安だ」というのが本音だろう。早期退職を意識したとき、辞めるにしても辞めないにしても、お金で損はしたくない。
では、目先の大きなお金につられることなく、お金の面で正しい判断をするためには、何を注意すればいいのか、どんな準備をすればいいのか。そもそも自分は早期退職しても大丈夫なのか――。ファイナンシャルプランナーの山崎俊輔さんと社会保険労務士の佐佐木由美子さんに、必要なお金の知識と退職前後の手続きについて解説してもらった。早期退職を「今すぐしたい」人も「いつかしたい」人も、ぜひ読んでおいてほしい。