私の、チームの強みの見つけ方
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多くのリーダーが抱える悩みの一つが、「強いチーム・組織」をどうつくるか? だろう。「どんなチーム、組織にも“組織文化”と呼ぶ固有のモノサシがあり、そこを見つめ直し、刷新し続けることで勝ち癖がある組織にできる」と話すのは、リーダーを育成する「コーチのコーチ」として、また組織変革のコンサルタントとして活躍する中竹竜二さん。「組織文化」とは何か、どうやって見つけるのか、そしてどう変えていくのかを聞いた。
組織の最大の個性、そして強みは「組織文化」
編集部(以下、略) そもそも、「強いチーム、強い組織」とは、どんなものだとお考えですか?
中竹竜二さん(以下、中竹) 全戦全勝のチームが必ずしも強い組織というわけではありません。私が考える強い組織とは、メンバーが常にこれでいいのかと問い、チャレンジを続け、進化や成長を止めない組織。そういう組織文化を持っていれば、想定外の状況が起きても「勝ち方の引き出し」をたくさん持てます。
組織文化は、3人の小さなチームでも100人の部署でも大企業でも、規模の大小に関係なく必ずあるものです。メンバーが何となく共有し、空気のように感じている暗黙の価値観のこと。無意識のうちに受け入れて共有している考え方のクセと言ってもいいかもしれません。
―― なぜ、今、組織文化に注目すべきなのでしょうか。
中竹 現代はあらゆるものが可視化されています。売り上げ、市場での反応、ユーザーの継続率や顧客満足度など、さまざまなものがデータ化されるようになり、企業や組織、個人への評価までも数値目標に対する成果が重要視されるようになりました。しかし、目に見えるものだけで、すべての問題が解決できるわけではありません。
例えば、メディアをにぎわす企業の不祥事。データ偽装や不正会計などの根底にあるのは、それを生み出す空気や容認してしまうような組織文化です。それぞれの組織に属する人に暗黙的に共有されている「いい/悪い」「好き/嫌い」「ウチらしい/らしくない」などの組織文化が土台にあって、組織のルールや行動、思考、そこから生み出される製品やサービスなどに影響を与えているのです。
組織にとって最大の個性であり、強みにも時には弱みにもなるのがこの組織文化です。そして、私がとりわけ組織文化を大切にすべきだと考えるのは、新製品や新サービスは簡単にコピーできますが、文化はその組織独自のものであるからです。未来を予測することの難しいこれからの時代は、自分たちの組織文化を知り、その独自性を強めていくことが重要な意味を持ちます。