楽しいお金の使い方
-
1持ち家ではなくキャンピングカー「時間と体験を買った」
-
2V6を26年推すFPの極意 お金は使う人ほど増やせる
-
3ピンクのバイク「カブ」に一目ぼれ 免許がないのに購入
-
4古民家をDIYでリノベーション 瀬戸内で理想の暮らし←今回はココ
-
518年間家族の夢を応援 今度は「自分の番」と本を出版
-
6仕事を通じて運命の出合い 過疎の町で古民家再生に夢中
山口県柳井市は、江戸時代から瀬戸内海で有数の商港として栄えた美しい街。穏やかな気候と静かな海は地中海を思わせる。東京から2019年9月にこの地に移住した岩崎喜美弥さん、一徳さん夫妻は、築150年の古民家とそこからの眺望に一目ぼれして購入を即決したのだという。1年以上かけて自分たちで家や庭をリフォームして手に入れた理想の暮らしとはどのようなものなのだろうか。妻の喜美弥さん(59)に詳しく聞いた。
移住先探しの旅の末に出合った理想の古民家
編集部(以下、略) 古民家を購入して移住したのには、何かきっかけがあったのですか?
岩崎喜美弥さん(以下、岩崎) 私は長い間東京で会社勤めをしていたのですが、やりたいこともあって早期退職しました。娘が大学進学で東京を離れましたし、夫は貿易関係の仕事で海外が多いですし、東京で暮らし続ける必要が特になくなりました。
以前訪れたトルコのアンタルヤというエーゲ海に面した都市が好きで、憧れもあったのですが、治安や食文化のことを考えるとトルコより日本で暮らすのがいいなと思って本格的に移住先を探し始めました。
ガーデニングが好きで、東京ではマンションのベランダでハーブやオリーブを育てたりしていたので、庭のある家がいい、自然の多い場所がいいなと考えていました。
―― 現在の山口県柳井市の物件にたどり着くまで、あちこち探したのですか?
岩崎 はい、まずは、東京で行われていた「移住フェア」のようなイベントで情報収集することから始めました。私は寒いのが苦手で、東京より暖かくて自然豊かで海の近くを希望していたので、奄美大島、石垣島、沖縄を見て回ったのですが、現地に行ってみて島での暮らしは難しいと思ったので、兵庫県から西の方面へ、2週間くらいかけて車で移住先を探す旅に出たんです。
空き家バンクで情報を探すのですが、図面で見ていいと思った物件でも、現地に行ってみると災害のリスクが心配な場所もあり、なかなか決まらない。諦めかけたときにこの家にたどり着き、来てみたら素晴らしい場所だったので即決しました。