モチベ先生の極意 部下のやる気は上司次第
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目標管理面談の誤解と正解
―― モチベーション向上を上司などの管理職が働きかけるとき、何を意識すればいいのでしょうか。
見波利幸さん(以下、敬称略) 今、企業で取り入れられている1年に1度などの目標管理面談では、「あなたの今期の目標は何でした? それに対して結果はどうでした? それに対しての上司の評価はこうですよ。じゃあ来期の目標は何にしますか?」が多いです。私が勧めるのはそうではありません。もし面談が1時間あれば、55分は「10年後20年後、あなたはどうなりたい? どうなっていると幸せなの? その状態になると、あなたは何が得られるの? あなたは何を大切にしているの?」ということを話すと思います。
それが分かったうえで、ではそこに向けて具体的なスキルとして何を習得しなければならないかとか、どんな技術力が必要なのかとか、足りないものを補うのは会社のなかのリソースでできるのか、それとも個人で独学でやっていくようなものがあるのか、そういうロールモデルはいるのか……などマイルストーンを作っていくわけです。5年後にはどうなっていたい? そこにたどり着くためにスキルや知識は何が必要なの? じゃあ直近1年で何をやっていこうか? それに向けて上司として私はあなたにどんなサポートがあるといいのかな? といった具合です。ここまでに大半の時間をかけましょう。
それができて初めて「では、あなたの直近の1年のアクションプランと会社の目標管理を連動させて、どのように会社に貢献できるか擦り合わせましょう」と。これは、最後の5分で行えば十分です。一致していれば面談は終わり、一致していなければ擦り合わせる、という作業をすればいいのです。
この10年先について考えるという方法は、20~30代くらいの部下に対しては特に有効です。再雇用社員など年上男性にも使えなくはないですが、少しコツはいります。
―― モチベーションを上げるために、出世させたり給料を上げたり、ということは効果的ですか。
ポジションとかお給料とか外部から得られるモチベーションは一時的かつ限定的で、すぐに慣れてしまいます。そして今よりも給料が下がるなどすると、とんでもないモチベーションダウンにつながる。それよりも、仕事が好きだったり没頭できたり、あるいは仕事によって成長できるとか、仕事で自分の大切なものが得られるなど、内側から燃え盛るような動機、それこそがモチベーションの源泉なんです。