仕事をしていれば人間関係でうまくいかないことはたくさんある。とはいえ、若手社員でもなければ、立場もある。思いのままに愚痴を言ったり、ぶつかったりするだけで解決できないことも山ほど…。そりが合わない上司や同年代からの嫉妬、セクハラ・パワハラ…。読者の声をもとに、専門家取材や先輩経験談を通して、ARIA世代だからこそのスマートなかわし方を探ります。
仕事の人間関係、オトナの対処法
仕事の人間関係、オトナの対処法
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長寿番組でおなじみの「徹子の部屋」のプロデューサーを17年務めている田原敦子さん(56歳)。初めて「徹子の部屋」を担当したのは39歳の時。番組歴代2人目の女性プロデューサーで、30代女性での就任は初、異例の抜てきだった。現場は50~60代のベテランばかり、「上」からも「下」からも反対意見が多く出る中、田原さんは思い切った方針転換を実施し、当時低迷していた視聴率のV字回復を成し遂げた。
田原さんは、テレビ朝日に新卒で入社し、2019年の今年で勤続33年。今でこそ女性スタッフが大半の制作現場だが、入社当時の同期女性はたった2人。「女のくせに」「女だから」と言われることも少なくなかったという。「少し目立つと出るくいとして打たれたり、上司への報・連・相が足りず、叱責を浴びる日々を過ごしたり。大きな失敗と痛い経験を経て、学んだことはたくさんある」と振り返る。
田原さんが、嫉妬や裏切りなどの人間関係の荒波を越えて身に付けたのは、同じ組織に長くいたからこそのしなやかな処世術。組織で働く人なら誰もが共感し、参考になるエピソードだ。