会社に勤めていれば定年がありますが、その先にも長い人生が続くことを考えれば、多くの人が何らかの形で働き続ける時代。今や誰にとっても、いつかは組織を離れて仕事をする=フリーランスの働き方が自分事になるのです。実際にフリーランスとして働き始めるには、どんな準備が必要?どうやって仕事を見つけるの?一足先にフリーランスへの道を歩み始めた同世代のケースを中心に、役立つ情報をお届けします。
人生100年時代 誰もがいつかはフリーランス
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金丸美紀子さんがフリーランスとして独立したのは約4年前。人事畑で培ったスキルと人脈を生かし、人事・組織開発コンサルタントとして一歩を踏み出した。50歳の時だった。
「仕事大好き、会社大好き人間で、仕事ばかりしてきたんです。ワーカホリックだったと思います。それで体を壊してしまって、適応障害という診断が下されました」
独立する前は、IT企業の人事部長を務めていた金丸さん。体力には自信があったが、更年期が重なったこともあり、48歳の頃に半年間会社を休職した。会社に行こうと通勤電車に乗ると動悸(どうき)を感じてしまい、すぐに降車する日々が続いていた。「朝が来るのが怖くて眠れないこともあった」という。休職するとどんどん快方に向かったが、あるプレッシャーに耐えられなくなったことをきっかけに会社を辞めることに決めた。
「人事部長というポストを半年間も空席にしたまま、休職させてくれるいい会社でした。でも、逆にそれがプレッシャーになってしまって、待ってもらっていることに申し訳なさでいっぱいになり、退職を決意しました。その後、約1年間、じっくり時間をかけて、50代からどう働いていこうかと考え抜いて出した結論がフリーランスだったんです」