ARIA世代は「やめる・手放す」適齢期
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キャリアの曲がり角に差し掛かるARIA世代。責任や義務ばかりが増えてしまい、モヤモヤした気持ちのまま前に進めない人も少なくありません。そんな仕事周りの悩みをスッキリさせてくれる達人、人気連載「昼スナックママに人生相談」の紫乃ママに「やめる・手放す」ための極意を聞きました。
60%の満足度に慣れてしまう
―― コロナ禍で自分のキャリアをふと見つめ直したとき、「現状に満足ではないけれど、次にやりたいことも見つからない」というキャリア迷子のARIA世代は多いと思います。昼スナックに来られる方でもそういう悩みは多いですか?
紫乃ママ 「今の仕事の内容ややり方に満足してない」「コロナ禍でいろいろ考えている」という方は増えました。でも、ARIA世代は「慣れる天才」なんですよ。日々の満足度が60%だとしても、「まあいいか」と思えちゃう。満足度をさらに上げるためには何かを変えなくてはいけない。それって結構ストレスでしょ。これが人生満足度25%だったら我慢できないけど、60%であればなんとか慣れられる。だから、「本当はこうしたい」っていう気持ち自体を封印してしまってるのよね。
私は50代向けの研修をやるとき「自分が何に対してワクワクするか」「どんなときに楽しいか」を思い出してもらうことがあるんですが、大学時代や、下手すると小学校時代まで遡らないとワクワクを思い出せない人がいる。感性が喜ぶ感覚を忘れてるんですよね。数十年間、義務や責任を求められ続けてきた私たち。親として、会社員として、管理職として、「あるべき姿」を自分で自分に押し付けてきちゃった。
―― 確かに、そうですね。そんな状態だと何かやりたいかなんて分からない。
紫乃ママ そう。だから最初は「やりたいこと」よりも「やりたくないこと」のほうが見つけやすいんじゃないかと思うんですよ。