子どもと一緒に楽しみながら筋トレやランニング

 広末さんに、美と健康のために続けていることを聞いてみた。

 運動や食事で厳密なルールがあるのは苦手とのことだったが、運動は何をしているのだろう。

「以前は体幹トレーニングのジムに通っていたけれど、撮影で忙しくなったので、いまは休止中です」

 では、ジムに行かずにしていることは?

「代わりに自宅で子どもと筋トレしたり、一緒にランニングへ行ったり。私は運動部出身なので息子とも対等に走れる自信があったのに、久しぶりに全力でダッシュしたら思いのほか自分が遅くて……(笑)。ショックでしたが、子どもたちからはいい刺激をもらっています」

 そして、「20代は3~4時間が当たり前だった」という睡眠も、「40代の今は忙しくても6時間以上は確保するようにしている」のだそう。何か工夫していることはあるのだろうか。

「温かいものを飲んだり、お腹いっぱい食べてから寝るようにしています。ダイエットにはよくないけど、私はお腹が空いていると熟睡できないので、夕食はあえてお腹いっぱい食べます(笑)。それでも寝付けない日もありますが、そんな時な無理に寝ようとせず、ぼんやり音楽を聴いたり、本を読んだりして過ごします」

 夕食はあえてお腹いっぱい食べているそうだが、積極的に食べているものや、控えているものは?

食事制限は設けず、そのとき体が欲しているものや、旬の素材を意識的に食べています。この前は無性に貝類が食べたくなったのですが、ミネラルが足りない証拠だろうと判断。旬の素材からも自然のパワーを得られる気がするので、積極的にとっています。夕食は家族と一緒にしっかり食べる代わりに朝食を抜いて、次の食事まで12時間以上あけて胃を休ませるようにしています」

 体の声に耳を傾けて、自然体で過ごす。そんな暮らし方が、ナチュラルな美しさを作っているのかもしれない。

広末涼子(ひろすえ・りょうこ)
1980年生まれ、高知県出身。1994年CMデビュー。以降、映画、ドラマ、CMなど第一線で活躍。待機作にドラマ『グレースの履歴』(3月19日スタート)、映画『最後まで行く』(5月19日公開)。2022年には初の書き下ろしエッセイ『ヒロスエの思考地図 しあわせのかたち』と22年ぶりの写真集『C'est la Vie』を刊行。

取材・文/工藤花衣 写真/石倉和夫 ヘア&メイク/陶山恵実 スタイリスト/竹岡千恵