フィットネスクラブの人気トレーナーから独立し、独自メソッド「ほぐピラ」が話題の星野由香さん。「自分のカラダは自分で変える」という意識を引き出すために奮闘する日々を語ってもらいました。

月間300人を担当するも、思い描く理想形から離れていく

 女性の体を美しく変身させると話題のメソッド「ほぐピラ」。その考案者であるパーソナルトレーナーの星野由香さんは、美容家の神崎恵さんをはじめ、多くの女優やモデルからも信頼を寄せられている。

学生時代より、健康で美しくいるための人体構造に興味を持ち、西洋医学、東洋医学の両面から、体の仕組みを探究。“ほぐし”と“ピラティス”を融合したメソッド『ほぐピラ』を考案した。体を要望どおりに変えるトレーナーとして、多くのモデル、女優からの支持を得る。6月30日に『金平糖ボールほぐピラ』(講談社)が発売予定。
学生時代より、健康で美しくいるための人体構造に興味を持ち、西洋医学、東洋医学の両面から、体の仕組みを探究。“ほぐし”と“ピラティス”を融合したメソッド『ほぐピラ』を考案した。体を要望どおりに変えるトレーナーとして、多くのモデル、女優からの支持を得る。6月30日に『金平糖ボールほぐピラ』(講談社)が発売予定。

「皆さん、美の感度が高く、年齢を重ねるごとに、どんどん体が進化されていると感じます。皆さんが体のクオリティを最大限引き出したいとき――例えば、撮影前や当日などに私を選んでくれることに対し、感謝していますし、声を掛けていただくたびに、私自身も頑張ろう!と思っています」

 星野さんは大学時代、社会体育学科に籍を置いていた。「スポーツはルールを変えるだけで、どんなハンディキャップのある人も、全力で楽しめる」。レクリエーションとしてのスポーツを学ぶなか、「スポーツを通じて一人でも多くの人を元気にしたい」という思いを抱き、卒業後、フィットネスクラブでトレーナーとしての人生のスタートを切った。

 その後、25歳でパーソナルトレーナーに転身。「一人でも多く」という気持ちで仕事に取り組み続け、最大月間300人を担当。しかし一方で、思い描く理想形からはどんどん乖離(かいり)していった。

「当時はとにかく踏ん張って人数をこなしていましたが、担当する人数が増えるほど一人の力のキャパシティを痛感しました。

 何より問題を感じたのは、みんな私のところに来ているときだけ良い体になること。誰かに依存しなくても、よい状態であることが本当の健康であり健全な姿。それなのに私がいないと変われない状況を作りだしてしまっているのではないかと疑問を感じていました」

 自宅でのセルフメンテナンスを宿題にしたものの、今度はやる人とまったくやらない人の二極化が進んだ。なかには「やりすぎ」と感じるほど真面目に取り組むにも関わらず、まったく効果が出ない人たちも一定数いた。

「その方たちに共通していたのは、ただ私の指示に従うだけで、体に対しての“気づき”がまったくなかったこと。体を変えるには、みんなの『感度』を高めないといけない、と思いました」

マッサージと運動を融合した施術を、セルフケア法に昇華させる

 星野さんは当時から、「ほぐピラ」の軸であるマッサージと運動を融合させた施術を行っていた。それをセルフでやるにはどうすればよいか? 感度のよしあしを問わず、やるべきことが伝わり、かつ効果が期待できる方法はないか? 模索を続けるなかで出合ったのが、「ほぐピラ」で使用している「ランブルローラー」。筋膜リリースが自分でできるマッサージ器具だ。

「人の体に変化を起こすには、血流を促すことが欠かせません。そのためにとても大事なのは、自分は体のどこの血の巡りが悪いのかに気づくことが大事です。巡りの悪い部分にローラーの突起を当ててみると、とても痛いんですね。人間の体は痛みに敏感なので、気づきを与えるのに非常に適したツールだと思いました