9月公開の映画『“それ”がいる森』をはじめ、話題作への出演が続く江口のりこさん。加齢や疲れに対して正面から抗うのではなく、無理をせずさらりと受け流すことが、多忙な日々の中で自分らしく過ごすための秘訣のようです。『日経ヘルス2022秋号』の表紙インタビューからお届けします。
年齢による体力の低下も、「年取ったな」と受け入れます
「首! まさに今、気になっている部分です」
『日経ヘルス2022秋号』の特集テーマが「首と筋膜」と伝えたところ、江口のりこさんはそう語り始めた。
「体の中でも特に首が弱くて、いつもコリに悩まされています。緊張すると頭がいっぱいになって首に力が入ってしまうタイプなので、それが原因でしょうね」
整体へ通ったり、きちんと湯船に浸ったりと基本的なケアはしているが、年齢による変化には、無理に抗うことはしない。
「もちろん体力の低下を感じることはありますよ。最近は寝てもなかなか疲れが取れないけど、『年取ったなぁ』と認めるしかない。
運動も特にしていません。体のために気をつけているとしたら食事ですね。野菜をとりたいので、なるべく自炊するようにしています。よく作るのは夏野菜のトマト煮。稽古場にも持っていけるし、飽きたらパスタソースにもできて便利です」
美容に関しても、何かをプラスするのではなく、引き算のケアで美肌を維持する。
「日によっては、一日に何回もメイクをして、クレンジングで落として……と繰り返すので、肌に負担がかかってしまう。休みの日は石けんで落とせる日焼け止めだけにして、なるべく肌に触れないようにしています」
映画にドラマ、舞台と多忙な日々を送っているが、ストレスケアも江口さんらしく、無理のないものだ。
「気分よく一日を始められるよう、掃除や洗い物は前日に終わらせます。朝起きてコーヒーを飲もう、とキッチンに立ったときにシンクが散らかっていたら気分が下がりますから。後は、仲のいい友人と話して大笑いしたり、おいしいものを食べたり……。ささやかなことがストレス解消になっています」