キャリアを重ね、ますます多くの話題作で存在感を発揮している有村架純さん。幅広い役柄を演じる上で大切にしているのが、「動ける体」を作ること。自分の体に問いかけることで、無理なく続けられる運動やケアを見つけられるようになったという有村さん。12月14日発売の『日経ヘルス冬号』から、インタビューをお届けします。
体重の増減はあまり気にせず、「動ける体」を目指す
体重の増減に一喜一憂するよりも、「自在に動ける体」を目指す。それが、近年の有村架純さんが大切にしている健康管理のポリシー。
「太ったかどうかを気にしていると、ストレスがたまってしまうので。ただ、仕事柄、体重が増えすぎると作品を見たときに自分でも残念な気持ちになってしまう。私自身も幸せで、ヘアメイクやスタイリストの方にも楽しんで仕事をしてもらえるよう、ベストな体形を保つようにしています」
無理せず、心地よく過ごせる体を作るために意識しているのが、自分の体質を知ること。
「自分はどんなことで癒やされるのか、どんなトレーニングが向いているかなど自問自答して、自分の感覚を大事にします。運動は幅広く手を出すより決まったメニューを長く続けたい。5年以上前から自重トレーニングとランニングをしています」
2カ月間「保護司」役に没頭 演じる豊かさを改めて実感
2022年1月公開の映画『前科者』で演じているのは、罪を犯した人々の更生を手助けする「保護司」の主人公、阿川佳代。
「決して優しいだけの人ではなく、誰かのために生きることで自分の存在価値を確かめようとしている人。実際に保護司をされていた方にもお話を聞いたとき、印象的だったのが『ハートは熱く、でも頭は冷静に』という言葉。その姿勢を大切にしつつ、森田剛さんが演じる、『前科者』の工藤誠を思う気持ちだけは、揺るがない信念として持つようにしていました」
佳代の新米時代を描いたドラマ版、そして映画版と、約2カ月間にわたって撮影に没頭することで「毎日、魂が震えるような経験ができた」と話す有村さん。
「誰かを思って怒ったり、泣いたり。人のために感情をあらわにすることの豊かさを知って、やっぱりお芝居が好きだなあ、と改めて実感しました」