人生でいつ、何を始めるのも遅くない!といわれる時代ではありますが、素敵な先輩たちの「この年でこれを経験してよかった」という言葉は貴重なアドバイスに。今回は、「スナックひきだし」ママ 木下紫乃さんです。「今の時代、年齢は関係ない!」昼スナックで何千もの人に向き合ってきた「紫乃ママ」の本音とは?
「考えるだけでなく、動く」の積み重ねで、人生は大きく変わる
47歳のときに「昼スナック」を立ち上げ、主に中高年の客からキャリアや人生の相談を受ける、「紫乃ママ」こと木下紫乃さん。3度の結婚や幾度もの転職、45歳での大学院進学、そして起業と、波瀾万丈な人生だ。
「過去はすべて自分の糧ですし、この先の人生で、今この瞬間がいちばん若い。何歳までにこれをしなければもなく、気づいたときがやりどき」と力強く笑う。
「『もう40代だから』と、仕事もパートナーとの関係も、チャレンジを諦めている人が多い。でも40代なんて、『人生の前半の、後半』。いろいろ挑戦したらいいのよ」。40代は自分と向き合い、多くの価値観に触れ、本当に欲しいものやいらないものを整理するタイミングだと言う。
「欲しいものが分からないと、『これがないと自分には何もなくなる』と、そんなに必要でないものさえ手放すのが怖くなる。でも、欲しいものを大事にすることは、練習すればできます。50代になると体力も気力も落ちて、やりたいことしかやれなくなる。40代までは、そのための助走や練習の期間。不快な場所にいると不機嫌になり、成果が出ない。自分の気持ちを大事にして、楽しく、自分が生かされていると思う場所に身を置く練習を続けてみて」
勧めるのが「小さなやりたいことを実現すること」だと言う。
「難しい話ではなく、1歩目は『毎日シャワーではなく湯船につかりたい』とか、ほんの小さいことから。そのためにどうするか考えて行動すること。考えるだけでなく、実際に動くことの積み重ねは、自分に自信を与え、やがて人生を大きく変えていきます。やりたいことを形にする力は、これからを生き抜く上でとても重要だと思います」

【23歳】新卒でリクルートに入社も7年で退職。その後は転職数回
【26歳】結婚
【31歳】2度目の結婚後、夫とドイツへ
【32歳】単身帰国、離婚
【42歳】3度目の結婚
【45歳】慶応大学大学院に進学
【47歳】起業。そして「昼スナック」のママに