無意識に相手を追いつめる可能性がある疑問形

ひきた 普段怒り慣れていない多くの人は、大事なことを伝えなくてはいけない場面で、感情的になってしまう傾向があります。「叱る」ではなく、単に「怒る」になってしまう。そうなると、相手に与える印象も悪いし、こちらの意図も伝わりません。

はあちゅう 会社員時代に、感情表現の少ないポーカーフェイスな先輩がいたのですが、「なんでこうしたの?」と聞かれるときも、それが怒っているのか、本当に聞きたいだけなのかが分からず怖かったんですよね。そこから、疑問形の言葉は、相手の受け止め方によっては問い詰められているように感じるから、気をつけなくてはいけないと学びました。

 それ以来、家でも気をつけていて、夫に「ご飯いる?」「何時に帰ってくる?」と聞くときには、「責めているわけではなく、ただ確認がしたいだけ」だときちんと伝えるようにしています。

ひきた 素晴らしいですね。はあちゅうさんが言う通り、普段何気なく使っているような言葉でも、それを使う相手や状況によっては、センシティブに捉えられてしまいます。質問力はコミュニケーションにおいて重要ですが、その使い方はすごく難しい。その人にとって何気なく質問しているだけでも、相手によっては「責められている」と感じてしまうこともあるので、使うときは気をつけたいですね。

 下編「ひきたよしあき 北風&太陽言葉 使い方で人生が変わる」(3月25日公開)では、引き続き二人の対談で、使うときには気をつけたい「要注意言葉」の例や、日常生活の中で言葉をブラッシュアップする方法を紹介します。

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取材・文/西尾英子 取材・構成/加藤京子(日経xwoman ARIA) 写真/稲垣純也