これだけではイメージしにくいと思いますので、まず一つ、実際の会話例で比べてみましょう。ある画家に、絵を描くことについてインタビューしていくとします。

 露天掘の聞き方をした場合、例えばこんな展開になります。

◆「露天掘」メソッドで画家にインタビューした場合
質問者「あなたの趣味はなんですか?」

画家「絵を描くことです」

質問者「どんな絵を描いているんですか?」

画家「風景画です」

質問者「何枚くらいの作品になりますか?」

画家「数えたことはないですが、かなりの作品数になります。1万点ほど……」

質問者「絵を描くのは楽しいですか?」

画家「ええ、日常を忘れて絵を描いているときは没頭できますし、何といっても作品が仕上がると、達成感がありますね」

 これに対し、油田掘メソッドを使ったインタビューだと、こんな展開になります。

◆「油田掘」メソッドで画家にインタビューした場合
質問者「あなたの趣味はなんですか?」

画家「絵を描くことです」

質問者「どんな絵を描いているんですか?」

画家「風景画です」

質問者「風景画とは、主にどんな場所を描くのですか?」

画家「私が描いているのは下町の風景なんです」

質問者「下町の風景……。何か思い出などがあるのですか?」

画家「そうですね、小さい頃、私は下町で育ちましたが、その風景は懐かしく、忘れられないものですね。それを描き残していきたいと思いまして」

質問者「描き残そうと思ったきっかけは?」

画家「街の開発で、懐かしい風景がどんどん変わってしまう様子を見ていて、それを忘れないようにしたいというのが一つ。また昔の街の姿を後世に伝えていけたらと、そんな大きな夢を持って描くようになりました」

 どうでしょう、違いが分かりましたか?