ポイントをまとめておさらい

油田掘メソッドのポイント4
◎ ただの事実ではなく、相手の「価値観」が表れる回答を引き出したい。そんな回答が出てこなそうなら、別のキーワードに切り替えてみるのも手!

 質問【4】に対して、部下からは「この仕事を担当してよかった」という回答【4】が返ってきました。この例の場合、部下から聞き出したかったのは「仕事の満足度」なので、「よかった」という満足度につながる感情表現が出てきた時点で、目的をある程度果たしたことになります

 しかも、満足だと感じているポイントが「クライアントへの提案が通って喜ばれたこと」だという理由も分かりました。この部下は、このような「チャレンジ」をして成果を出すことにやりがいを感じているようなので、今後もそんな体験につながるような仕事を積極的に担当してもらえば、成長や成果につながりそうですね。

 ここでもう一度、「部下の満足度を引き出す」ための油田掘メソッドの実例を振り返ってみましょう。

【おさらい】油田掘メソッドの実践例
◆上司が「仕事への満足度」を部下から聞き出したい場合

上司「今の仕事はどんな感じですか?」質問【1】

ポイント まずはキーワードを含めない、漠然とした質問から。

部下「とてもやりがいを感じていますよ」回答【1】

上司「やりがいは、どんなことで感じましたか?」質問【2】

ポイント 「やりがい」を拾い、また漠然とした問いに。

部下「自分にとって常にチャレンジできるので、仕事の幅が広がりました」回答【2】

上司「どのように仕事の幅が広がったんですか?」質問【3】

ポイント 「チャレンジ」「仕事の幅」と2つのキーワードが出てきたので、まずは片方を拾ってみる。

部下「クライアントからの案件が徐々に増えるようになりました」回答【3】

上司「実際にどんなチャレンジができましたか?」質問【4】

ポイント 回答がただの事実で価値観からは遠いので、次のキーワード「チャレンジ」に切り替えて油田掘。

部下「クライアントに対してさまざまな提案ができることです。その提案が通り、クライアントに喜ばれたときには、この仕事を担当してよかったと思いました」回答【4】

ポイント 価値観に迫る回答を引き出せて、目的を達成。

 以上、実践での油田掘メソッドの生かし方について、具体的な実例をもとに解説してきました。「こんなにスムーズに本音が聞き出せるものなの?」と、まだ疑念を持っている方もいると思いますが、実践してみれば間違いなく、「質問の仕方を変えるだけで、相手の反応がこんなに変わるんだ」と実感していただけるはずです。ぜひ、実際の会話の中で試してみてくださいね。

構成/日経xwoman編集部 牛窪さん写真/本人提供 イメージ写真/PIXTA