元NHKキャスター・牛窪万里子さんが、相手の本音を引き出す新しいヒアリングメソッドについて解説した著書『難しい相手もなぜか本音を話し始めるたった2つの法則 入門・油田掘メソッド』(日経BP)。質問テクニックである「油田掘メソッド」について紹介した同書から、前回の記事「口数が少ない相手 しばらく口を挟まず『待つ』心構えを」に続き、思うように会話がはこばない4つ目のケースとその対処法を紹介します。
相手との会話で苦手な「相づち」。すぐできる改善策は
会話で困った!ケース【4】
相づちがうまく打てず、会話のテンポが悪くなる
話し方、聞き方についてのセミナーの際に、受講生の方から頻繁に相談される悩みが「相づちがうまく打てない」です。
相づちなんて単純では? と感じる人が多いかもしれませんが、まさに単純過ぎ、ワンパターンになってしまうと悩んでいる人が多いのです。そういう人はおおむね「なるほど」「そうなんですか」「へえ」の3つしか、相づちのバリエーションがなかったりします。
この3つが悪い言葉だというわけではないのですが、あまりにもこればかりで頻度が高いと、「この人はちゃんと話を聞いているのだろうか」という疑念を抱かせてしまうかもしれません。試しに、自分が話している相手が「なるほど!」「なるほど!」ばかりを繰り返している様子を想像してみれば、分かるのではないでしょうか。
相づちのバリエーションが少ない人が、すぐにそれを改善できるテクニックがあります。「相手の言葉をおうむ返し」にするだけの相づちです。