拒否サインの見極めポイントは?

 「表情」の拒否サインは、曇り顔や、ひそめた眉、ゆがんだ口元など、観察すれば分かりやすいものが多いですが、それ以外の部分に拒否サインが出ることもあります。

 「しぐさ」から分かる拒否のサインの一つに、「話の途中で相手が顔の一部をよく触る」があります。頬や口などを触る場合が多いのですが、相手が答えに迷っていたり、答えにくい内容であるときに出やすいしぐさです。デリケートな話題に踏み込もうとしているときにこれを見たら、質問の方向性を変えることや、その話題は避けて次の話題に行くことを検討しましょう。

 なお、踏み込まれたくないのではなく、単にどう答えればいいか迷っている場合にも、顔を頻繁に触るしぐさは出ます。そんなときは、「例えば〇〇はどうでしょうか?」と、答えやすいような助け舟を出してみるのもいいでしょう。

 次に、「視線」から分かる拒否のサインは、「目をそらす」こと。あまり答えたくない、本音を知られたくないといった心理状態のときに視線をそらす人は多いのです。なお、単に質問の答えを考えているだけのときにも「目をそらす」ことはありますが、その場合は「目をしっかり開いて、どこか一点を見つめる」感じになります。

 そうでなく、目を伏せて下を向くなど、あまり何も見ていない様子のときは、「拒否反応」を示している可能性が高いかもしれません。「もし、答えにくいようでしたら、〇〇のことだけお聞かせいただけますか?」などのように、相手に踏み込む範囲を限定する態度を示せば、相手も負担なく答えられるようになるでしょう。