女性活躍を目指す上では、まず女性たちがキャリアを継続できるような環境を整えることが大切です。女性たちはどのような課題を感じているのでしょうか。日経xwomanが2021年10~11月に実施した「女性の働き方(キャリア)意識調査」の結果を基に、業界別に課題を分析します。
記事中の図版はすべて日経xwoman「女性の働き方(キャリア)意識調査」出典。四捨五入の都合上、グラフの合計が100%になっていない場合があります。
課題は「男女不平等」か「ワークライフバランス」か
「女性の働き方(キャリア)意識調査」では、働く女性たちに「あなたがいる組織は、女性がキャリアを継続していきやすいと思いますか」という質問を投げかけた。回答結果を見ると、「はい」と答えたのは全体の53%(1315人)で、「いいえ」と答えたのは25%(620人)、「分からない」が22%(547人)だった。

n=2482
「いいえ」と答えた620人に複数回答で理由を聞いたところ、最も多かったのは、「評価や昇進・昇格について、男女が平等のチャンスを与えられていない」という理由(300人、対象者の48.4%)。次いで、「家事・育児・介護と仕事の両立がしにくい」という、ワークライフバランスにまつわる理由だった(245人、同39.5%)。

n=620。「あなたがいる組織は、女性がキャリアを継続していきやすいと思いますか」という質問に「いいえ」と答えた人に複数回答で理由を聞き、割合が高かった順に上から並べた
※アンケート回答者の概要は記事1本目「『多様性ゼロ組織』と回答した5割が、転職・独立したい」を参照してください。