日経xwomanでは2021年10~11月に、「女性の働き方(キャリア)意識調査」を実施。2482人から得た回答を基に、今回は40~50代のキャリア意識を紹介します。安定志向もある一方、定年後も見据えて多様な働き方の実現を目指す姿が浮かび上がってきました。
記事中の図版はすべて日経xwoman「女性の働き方(キャリア)意識調査」出典。四捨五入の都合上、グラフの合計が100%になっていない場合があります。なお、実際には同じ年代にも多様な人がおり、記事で紹介する内容がすべての40~50代に当てはまるわけではありません。
「できるだけ長く働き続けたい」が8割
40代は本アンケートの回答者のうち最も多く、全回答者2482人中1096人を40代が占めている。既婚率は64.5%で、55.9%に子どもがいる。50代は676人、既婚率は58.3%で、50.9%に子どもがいる。
総務省の労働力調査では、女性は年代が上がるほど非正規社員の率も上昇することが分かっている。本調査でも同じ傾向が出ており、回答者の非正規社員(契約社員、派遣社員、パート・アルバイト)の比率は20代で5.5%、30代で9.4%、40代で13.1%、50代で16.3%と上昇していく。
非正規社員の比率が高まっていく40~50代女性だが、回答者の約8割が「できるだけ長く働いてキャリアを継続したい」と回答しており、仕事への意欲は30代と並んでとても高い。

雇用形態別に調べたところ、40代では非正規社員も約80%が「できるだけ長く働きたい」と回答していた。50代になると、非正規社員で「できるだけ長く働きたい」と答えた人の割合は68%とやや低下するが、それでも半数を超えている。
「特に50代は男女雇用機会均等法の施行前後に就職した世代であり、結婚・出産での退職も珍しくなかった。働いている人は雇用形態を問わずキャリアへの意欲が高いと考えられる」。50代をはじめ各年代のキャリア調査を手掛けてきた21世紀職業財団の山谷真名さんは、そう分析する。
では、40~50代は今後のキャリアにどんな展望を抱いているのだろうか。