【ワークライフバランス度】部門
年間総労働時間や有給休暇取得率、男女社員の育休取得率などを評価
1位は住友生命保険と明治安田生命保険が並んだ。住友生命保険は、21年4月に人事制度を改正。フレックスタイム制度の対象職種をほぼすべての従業員に拡大するなど時間・場所を問わない働き方を推進。男性の育休取得率向上を狙い、「パパ育児」がテーマのセミナーも開催。過去3年の男性社員育休取得率は94%。明治安田生命保険は21年から育児や介護で働く場所を限定される社員や、キャリアアップを目指す社員向けに、地方にいながら東京本社の仕事ができるリモートワーク制度を導入。北海道から鹿児島まで42人の社員が活用。20年、21年と男性の育休取得率100%を達成した。
3位は日本生命保険。08年に専門組織を立ち上げ、仕事と育児や介護・病気療養との両立を支援。男性の育休は13年度から21 年度まで9年連続で取得率100%を達成。21年6月からはさらに取り組みを強化し、産後早期(8週以内)の育休取得率が19年度比の約6倍まで増加した。
順位 | 企業名 |
---|---|
1位 | 住友生命保険 |
1位 | 明治安田生命保険 |
3位 | 日本生命保険 |
4位 | 第一生命ホールディングス |
5位 | 千葉銀行 |
【人材多様性度】部門
女性社員の比率や勤続年数など定着率を評価。障がい者雇用率やLGBT理解促進の施策もチェック
性別や年齢、障がいの有無などに関わらず、誰もが長く活躍できるよう、ワークライフバランス施策や両立支援制度拡充などのサポート体制を充実させる企業が上位に。今年から、「人材多様性度」(昨年までは「ダイバーシティ推進度」)に名称を変更した。
1位の第一生命ホールディングスは新卒で入社した社員の入社3年後の在籍率は91%。女性正社員の平均勤続年数も19年6カ月と長い。女性正社員の58%が既婚者、62%がワーキングマザー。さらに女性管理職の46%に子どもがいる。仕事と育児を両立する女性が数多く活躍する。
2位の花王は、1990年代から仕事と育児との両立支援を開始。90年代半ばには出産後も働き続けることが当たり前になり、女性社員が多数活躍。現在、主要会社の女性正社員の56%が既婚者、子どものいる女性正社員比率は49%。さらに女性管理職の59%に子どもがいる。
3位のアフラック生命保険は、時間と場所にとらわれない多様な働き方の推進などにより、若手女性社員の離職率が改善(20代は2015年14.3%→21年4.1%。30代が15年7.6%→21年3.4%)。正社員の平均年齢、平均勤続年数ともに男女差がほぼなく、入社3年後の在籍率も93%に。
順位 | 企業名 |
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1位 | 第一生命ホールディングス |
2位 | 花王 |
3位 | アフラック生命保険 |
4位 | NEC |
5位 | ゆうちょ銀行 |
5位 | 東京海上日動火災保険 |
5位 | 富士通 |
女性活用度調査の詳細は、『日経WOMAN』2022年6月号(5月7日発売)で詳報しています。また、日経xwomanでは、「管理職登用度」「女性活躍推進度」「ワークライフバランス度」「人材多様性度」の4つの項目について、より詳しい分析を行っていきます。ぜひ合わせてお読みください。
※調査概要/2022年1月~2月中旬に上場企業など国内有力企業4400社を対象に日経BPコンサルティングが実施。535社から回答を得た。設問や採点基準は有識者(聖心女子大学教授・大槻奈巳氏、キャリアン代表取締役・河野真理子氏、法政大学教授・武石恵美子氏)と本誌編集部で定めた。
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