中高生にがんの知識で置いていかれる時代に

 そんな中、中学校では2021年から、高校では2022年から、学習指導要領にがん教育が正式に明記されるようになりました。中学生では「子宮頸がん検診は20歳から」という基礎知識や「がんの種類別の復職率」「がん検診の項目」などを学び、高校では、さらに踏み込んだ、がんの治療や緩和ケアなども学習。10代のうちから、がん検診の重要性を学び、「数年後には受診する必要がある」という重要な知識を得ることが期待できます。

 一方で、いまだに「いつ、どのがん検診を受けたらいいのかを知らない」という人が多いのも事実。つまり今の中高生が正しいがん教育を受けている中、私たち大人世代はがんについて学べないまま、取り残されているのです。

SNSの情報をうのみにしないで

 難波さんは、がん検診の必要性を理解することは重要だと話す一方で、「間違ったがん情報には気を付けてほしい」と注意喚起します。

 「最近、SNSなどで医師や専門家ではない人の医療知識に関する誤った意見や感想をうのみにしてしまう人が多く、正直驚いています。中には、医学的根拠のない予防法として改名や高額な健康食品をすすめられたという声も。善意でそう言われたのかもしれませんが、正しい情報なのかを整理して受け止めるよう意識してほしいと思います」

取材・文/橋本岬(日経xwoman) 写真・図版/がん対策推進企業アクション事務局 提供