アスリートとしての夢、女性としての未来

 アスリートとしての生活と仕事を両立させている土井さんには今のところ、まとまった休みを取る余裕はない。貴重な息抜きとなっているのは、車で20・25分の通勤時間。

 「越前市は周辺の街と比べても、広々としていて自然が豊か。ホッケーに仕事にと慌ただしくしていても、車窓からちょっと景色を眺めるだけでリラックスできます。とくに気に入っているのは、通勤のときに通る堤防沿いの道。春に見た桜並木は本当にキレイで、もううっとりしてしまいました」

 つかの間の開放感を味わいながらも、土井さんの視線の先には常に2018年の「福井しあわせ元気国体」がある。

 「地元開催の国体は、これまで応援してくれた人たちみんなに見てもらえる貴重なチャンス。だからこそ、絶対に出場したいんです。それに国体の頃、私は世代交代を考えるべき年齢になっています。もしかしたらこの国体が、私の最後の試合になるかもしれません」

 国体後に現役を続けるかどうかは未定という土井さんだが、女性としてのライフプランはすでにしっかりと描いている。

 「国体が終わったら結婚もしたいし、子どももほしいですね。最近、育休を終えて職場に復帰した先輩がいるのですが、その方を迎える職場の雰囲気がとても温かくて。今はアスリートとしての私を受け入れてもらっていますが、この職場ならママになっても安心して働けそうだと実感しました。スポーツをしながら、今の暮らしも未来のこともちゃんと考えられる。こんな職場に巡り会えるなんて、すごくラッキーですよね」

「風通しのいい職場に」という社長の思いが社員に伝わり、どの部署の人とも和気あいあいと仲がいいという。他部署の人も交えて試食することもあるそう
「風通しのいい職場に」という社長の思いが社員に伝わり、どの部署の人とも和気あいあいと仲がいいという。他部署の人も交えて試食することもあるそう
福井県越前市で働く
越前市の小中学校では食育にも力を入れている。市内の全小学校と中学校1校では、自校直営の給食を実施、地場食材を取り入れたバランスのよいメニューが提供される。中学校ではITを活用した給食「スクールランチ」を導入。自分でメニューを選択することで食に対する意識を高める狙いがある。

取材・文:市原淳子  撮影:新山貴一(ブロウアップスタジオ)

* この記事の年齢、役職などは取材時のものです

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