日経xwoman doorsアカデミー連載でおなじみの「田中研之輔のプチ・プロティアンのすすめ」をベースとしたオンラインセミナーを2021年3月に開催しました。ここでは、そのセミナーの後半の模様をお届けします。タナケン先生こと田中研之輔さんが参加者の質問に回答したり、1日30分でできる「キャリアと向き合うためのアクションプラン」を提案したりするなど、時間いっぱい「キャリア」と向き合う機会になりました。その様子をお届けします。
(前)キャリア形成 やりたくないことリスト作りから始める
(後)主体的なキャリア戦略 1日30分挑戦のための習慣を ←今回はここ
「インプットすること」を習慣化させる
さて、ここからは、前編「キャリア形成 やりたくないことリスト作りから始める」に引き続き、主体的なキャリア形成に欠かせないアクションについてお話しします。
「プロティアン・キャリア」(キャリア自律した人材)には、何かをインプットすることは欠かせません。例えば、今回のようなイベントに参加したり、本を読んだりすることを継続的に続けることも、自己のキャリアを成長させることにつながります。
SNSを活用するのも手です。本名や顔写真を載せられない人は、あだ名やイラストの画像でもOK。ただし、プロフィールはなるべく詳細に書くことをおすすめします。プロフィールを読んで共感したり興味を持ったりした人との新しい出会いが生まれ、キャリアに関して相談できる相手を見つけるきっかけになるからです。
なぜ、組織外のつながりを推奨するかというと、ひとつの組織で同じメンバーで同じことをし続けていたら、パフォーマンスが下がってしまうから。キャリア形成には新しいチャレンジをして、新たなコミュニティに参加することが重要なのです。
しかし、自分の関わる人や組織が「より良くなるにはどうすればいいのか」を考えて社会関係資本を蓄積することも忘れてはいけません。キャリアを考えようとすると、つい自分中心に、自分のことばかりを気にしてしまいがちですよね。確かに、一昔前のキャリア論は、「とことん、あなたらしさと向き合う」ことを重要視していました。
ですが、プロティアン・キャリアでは「関わっている人や組織もより良くなるにはどうすればいいのか」を考えた上で、自分のキャリア形成と向き合うことを大切にしています。自分がビジネスパーソンとして、武器(スキルや経験)を磨き続けることは、所属している組織の競争力と共創力を向上させることにつながるからです。
給料を出してくれる企業や、チームで仕事をさせてくれる組織に対して、感謝の気持ちを持つことは大切なんです。僕も、所属している法政大学に感謝していますし、何をすれば貢献できるのかは、常に考えています。