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女性役員に聞くD&I

ファイザー・宮原京子 後輩のキャリア後押しは「務め」

(上)「何かあっても相談相手がいる」職場づくりで、女性管理職の人材を育成

Terraceで話題!

多くの企業で管理職や役員への女性登用は進みつつあるものの、世界水準から見れば、多様性ある社会の実現にまだまだ課題がある日本。この連載では、各業界で活躍する取締役や執行役員などの女性リーダーに、ダイバーシティ&インクルージョン(多様性と包摂性)の視点から、人材育成や構造改革における取り組みや課題を語ってもらう。第1回は、ファイザー取締役 執行役員 炎症・免疫部門長の宮原京子さんに話を聞いた。

(上)ファイザー・宮原京子 後輩のキャリア後押しは「務め」 ←今回はココ
(下)社長も役員も公募制 多様なキャリア描ける仕組みが大切

<b>ファイザー 取締役 執行役員 炎症・免疫部門長 宮原京子さん</b><br> 英レディング大学 欧州研究専攻 文学修士課程修了。マッキンゼー・アンド・カンパニー、ゼネラル・エレクトリック・キャピタルコンシューマーファイナンスを経て、2010年ファイザーに入社。インターナルメディスン営業・マーケティング本部長、コーポレートアフェアーズ・ヘルスアンドバリュー本部長などを経て、21年4月から現職
ファイザー 取締役 執行役員 炎症・免疫部門長 宮原京子さん
英レディング大学 欧州研究専攻 文学修士課程修了。マッキンゼー・アンド・カンパニー、ゼネラル・エレクトリック・キャピタルコンシューマーファイナンスを経て、2010年ファイザーに入社。インターナルメディスン営業・マーケティング本部長、コーポレートアフェアーズ・ヘルスアンドバリュー本部長などを経て、21年4月から現職

多様性を体現する経営陣

編集部(以下、略) グローバル企業で経験を積んできた宮原さんですが、ファイザーに入社したときの印象はいかがでしたか?

宮原京子さん(以下、宮原) ファイザーは米国に本社がありますが、日本法人設立は1953年です。歴史は長く、2010年に入社した当初は、日本的な会社だと思いました。それがこの10年ほどで大きく変わったと思います。

―― そうなんですね。どう変わったのか、後ほど詳しく伺います。宮原さんは経営的視点から、女性が活躍することは企業にどのような影響を与えるとお考えですか。

宮原 女性に限らず、さまざまな背景や経験を持つ多様な人材が集まり、それぞれの考え方をフェアに尊重しながら建設的な仕事ができる環境が大切だと思います。その環境で新しいアイデア、視点、価値が生み出されます。

 ファイザーの経営陣は多様なメンバーで構成されています。米国本社の会長兼CEO(最高経営責任者)はギリシャ出身ですし、事業部門を統括するヘッドはアジア系の女性です。このこと自体が、ダイバーシティやエクイティ(公平)を尊重するという、社員一人ひとりへのメッセージになっています

 日本でも、6つのビジネス部門の部門長は女性が4人、男性は2人。国籍は、日本人4人、オーストラリア人1人、ドイツ人1人という構成です。女性の部門長4人もそれぞれバックグラウンドが異なります。私はコンサルティング会社などを経て入社しましたが、新卒入社の人もいれば、同業他社でキャリアを積んできた人もいる。性別だけでない多様性があるのです。

―― 意思決定層が多様なメンバーで構成されているのですね。人材育成の取り組みにはどんなものがありますか?

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