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女性役員に聞くD&I

取引先の急な要望…「わが社」だけで難しい女性活躍推進

中小企業の女性活躍を促すには、大手が先陣を

Terraceで話題!

亀田製菓の常務取締役グループ会社・ダイバーシティ担当、古泉直子さんに、食品業界で女性が活躍するための課題を聞きました。食品製造だけでなく、サプライチェーン全体に関係する問題も見えてきました。

(上)亀田製菓「私なんて」と昇進打診された人が言わない理由
(下)取引先の急な要望…「わが社」だけで難しい女性活躍推進 ←今回はココ

編集部(以下、略) 女性活躍を推進していく上で、食品業界特有の課題と感じている点はありますか?

古泉直子さん(以下、敬称略) 取引先との関係に業界の課題を感じます。メーカーは商社から原料を仕入れ、加工し、それを小売りなどの流通に卸します。いずれもとても大切な取引先ですが、小売業界は一般にもお客様に商品をお届けするために「24時間稼働」として知られていますよね。

 例えば、そういった取引先から急きょ「商品が足りない」と納品の依頼が来ることもあります。大事な取引先からの依頼ですので「時間外は対応できません」というわけにはいきません。むしろ、そんな急な要望に応えてこそ「プロ」という意識は強くあり、突発的な残業などで対応することもあります。

 仕事とプライベートの関係に関する「価値観」の問題ですので、時間をかけて、じっくりと話し合いをし、理解を求めていくことでしか解決できないと思います。また、当社だけでなく、業界全体、ひいては日本全体で解決していく必要があります。

「業界で女性活躍を推進するには、大企業が先陣を切るべきです」
「業界で女性活躍を推進するには、大企業が先陣を切るべきです」

―― 日経WOMANで実施した「企業の女性活用度調査」において、食料品業界のワークライフバランスに関する数値は535 社の全体平均に近く、極端に休みが少ない、などの傾向は見られませんでした。それにもかかわらず、日経xwomanで約2500人の働く女性を対象にした「女性の働き方(キャリア)意識調査」において、食料品メーカーではキャリアを継続しづらい理由に「家事、育児、介護と仕事との両立がしにくい」と答えた人が 47%ほどいます。どのような理由が考えられるでしょうか。

古泉 恥ずかしい話ですが、当社は2020年までの男性社員の育休取得率は0%でした。21年以降は取得者が出てきています。これは、食品業界に限らないかもしれませんが、「家事、育児のメインは女性が担う」という認識が強く残っているためです。例えば、当社の場合、毎週金曜日は集中して会議を行う日ですが、かつては朝7時半からでした。

―― 保育園の開園時間に送ってからいくと、会議の時間に間に合わないですね。

古泉 最近やっと8時半になりましたが、そうした「ちょっとしたこと」を変えるだけでも、非常に難しかったのです。当初は社内の上の世代の価値観も含めて全部変えていこうとしていましたが、頑張ってもその分の結果が伴わない。そこで、変えるのは下の年齢の人たち、まずはかけた労力に見合う結果の出る層に絞ることにしました。

食品業界では育児と仕事の両立に困難を抱える人が多い
食品業界では育児と仕事の両立に困難を抱える人が多い

―― 食品メーカーといっても扱う商品は幅広いですよね。中小のメーカーも多いです。

古泉 食品業界のなかには働き方改革や女性活躍に関して先進的な取り組みを進めている大手もありますが、数としては中小企業が圧倒的に多い。取り組みたくてもコスト等の問題があり、後回しにならざるを得ないという企業は多いです。

―― 「余裕のない中小企業には無理だ」という意識を変えていくには、何から取り組めばいいのでしょうか。

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