石油元売りは今なお男性中心の業界といわれており、実際、業界団体の会議などでも女性の姿は少ないといわれます。業界でも珍しい生え抜きの女性取締役であるコスモエネルギーホールディングス取締役常務執行役員の竹田純子さんに、女性管理職を増やすための取り組みなどについて聞きました。
(上)「クビにして」と言った日も 石油業界で一般職→取締役
(下)竹田純子 女性管理職「自然に任せるだけ」では増えない ←今回はココ
業界団体の会議でも女性は少ない
編集部(以下、略) 石油業界は女性の数がまだまだ少ないですよね。2021年度の「雇用均等基本調査」(厚生労働省)によれば、石油業界を含む鉱業分野における正社員の男女別割合は、女性14.3%に対して男性85.7%と、圧倒的に男性が多い状況です。
竹田純子さん(以下、竹田) 当社でも女性社員比率は14.9%(22年4月1日時点)と低い状況です。製油所や工場を持つ業界全体が同様の傾向にあると思います。大手他社でも、管理職という点で見れば、課長職の女性は増えつつありますが、部長職以上の女性はまだ少ないと聞いています。
業界団体である石油連盟の会議などに行っても、女性はごく少なく、目立つ存在です。(業界の)広報委員会などでは女性の割合は比較的多い一方、政策委員会などには女性の姿がありません。「業界全体が男性中心」といわれている状況を、各社がどんな工夫で打ち破っていくかが課題だと思います。
