「職場の問題」と「家庭の問題」はつなげて考える

―― 日本の職場には性別役割分業や「男性が偉い」という考え方がいまだに残っていると感じます。「『男性が偉い』という考え方はもう古いから、男女を平等にして、性別に関係なく皆で協力して生産性を上げていこう」という考えが広まったとしても、現実問題として、やはり男性側はその考え方を受け入れにくいと思いますか?

中村さん そこは受け入れてもらわなくてはいけないんです。このまま現状を続けたら受け入れられないので、「変える」ことを前提に考えなければいけません。女性対男性という構図ではなく、性別を超えて協力してやっていくという考え方です。

 ここでもう一つ気を付けるべきは、「職場での問題」と「家庭での問題」を分けて考えないこと。話を職場の中で完結させてしまうと、家庭での話が「別の話」として残され、性別役割分業が放置されてしまうことにつながります。だから、職場と家庭での話を常に関連させて「どうやったら物事をうまく進めていくことができるか」を考えていく必要があります。

 女性が働きやすく、活躍しやすい職場を追求することはもちろん大事です。でもそれだけではなく、社会全体の構造をどう変えていったらいいかという考え方を含んでいなければいけない。これが私の一番伝えたいことです。

 これから先は、若い人たちに頑張ってもらうよりほかはありません。皆さん、頑張ってくださいね。

取材・文/小田舞子(日経xwoman) イメージ写真/PIXTA