赤い髪にそばかす、丸眼鏡、風船を持って入学式へ

―― 初日から個性爆発!

ryuchell はい。赤い髪で、顔にはそばかす。丸眼鏡をかけて、「スポンジ・ボブ」のリュックを持って。手には風船、足はルーズソックスに厚底靴。大好きな香水を付けて、マドンナの歌を聴きながら入学式に行ったんです(笑)。たぶんSNSがなかったら「何あれ?」って指を指されていたかも知れませんが、もうその時点で話題になっていたので全然大丈夫でした。「誰あの子?」と言う子のほうが、「ツイッターやってる、りゅうちぇるだよ。みんな知ってるよ」って言われるぐらい。

 先生たちも広い心で受け止めてくれましたね。もともと沖縄には(さまざまな国の文化を独自に取り入れる)チャンプルー文化があるし、外国人の居住者が多いという背景もあって、ファッション面ではあまり縛りがない傾向があるかもしれません。

 それから3年間、毎日そんな感じでした。人生を振り返ってみても、高校時代がメイクが一番濃かったです。毎日フルメイク。その都度、好きなファッションで行っていました。

何を今まで怖がっていたんだろう

―― 自分の「好き」を前面に出したことで、マインド面はどう変化しましたか?

ryuchell 中学校のときは上下関係もあって、地元のヤンキーは怖くて。「制服がボロボロになるかも。制服がキレイなままで家に帰れるかな」って心配になるくらい、本当に怖かったんです。そんな背景があって、必死に本当の自分を隠していました。

 高校に入って最初から自分の個性をオープンにしたら、自分自身もすごく楽だし、本当の友達や仲間ができた。今でもその友達とはすごく仲が良いです。からかってくる子もいたけれど、からかわれた僕がその後、猫背になって卑屈になるんじゃなくて、「は~?」って言い返していました。気も強くなって、「めっちゃ楽じゃん。何を今まで怖がっていたんだろう」って。声のトーンも自分らしく、今と同じトーンに変えました。

取材・文/小田舞子(日経xwoman)