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2022 ジェンダーギャップ指数 変化を起こせ 必要なのは

職場に性別へのアンコンシャス・バイアスある 8割回答

ジェンダーギャップ・アンケート(上) 「指摘がなかったら気づかなかった」と自分の中にあるバイアスを答えた人も

Terraceで話題!

「お前が男だったら出世したのにな」

 「女性はこうあるべき・こうあるべきでない」という性別役割に関する固定観念が職場にあると答えた人も多くいました。

◆「『広報担当は女性が多いので、(担当を)お願いできますか?』と言われた」(女性、24歳、情報処理/SI/ソフトウエア、企画/調査/マーケティング)

◆「『お前が男だったら出世したのにな』と入社1年目で部長に言われた。中堅になったころに、課長が『男性でこの等級の人、初めて見た』と言っているのを聞いた」(女性、34歳、その他製造、経営企画)

◆「スケジュール管理や、職場の美化、会議室の片付けなどは女性の仕事になっている」(女性、40歳、食品/医薬/化粧品、経営企画)

◆「私が主担当、男性従業員が副担当でイベント企画をした時のことです。副担当に仕事をお願いすると『それ、僕がやることかな?』と言われ、結局大半のことを私が負担することに。手を貸してくれたのは、女性や新人さんばかりでした」(女性、50歳、金融/証券/保険、事務)

◆「女の人はサポート役と見られる」(女性、50歳、会計/法律関連、専門職、部長相当職)

◆「女性は『わきまえる』のが自然だと思われる。女性の的確な主張を軽くあしらう」(男性、60歳、映像/イベント/広告広報企画、コンテンツ制作)

◆「『管理者が女性ですか?』と言われたことがある」(女性、63歳、介護/福祉、経営企画、役員)

妻が先に昇進することを「逆転」と呼ぶ組織も

 採用、昇進や仕事の評価に関するアンコンシャス・バイアスについてのコメントもありました。

◆「採用活動時に、食べ歩きが趣味の男性に対して『趣味が“めめしい”が弊社でやっていけるのか』といった発言を聞き、実際にそれを理由として採用を見送るべきという意見が出ていた」(26歳、建設、技術/設計)

◆「エンジニアやデータサイエンティストなどの技術職では、女性のほうが男性に比べてプログラミングや数理的能力が劣るという偏見があり、女性社員当人の実際の能力や仕事でのパフォーマンスとは関係なく、男性社員より劣っているという先入観を持って見られる。そのため、女性が技術的な改善点を指摘しても、男性が同じ指摘をするのに比べてまともに取り合ってもらえない。また、女性が技術的なミスをすると、男性であれば大きな問題にならないようなミスであっても『やっぱり女性は男性に比べて劣っている』と受け取られてしまい、その後の業務におけるチャンスが減ってしまう」(女性、33歳、情報処理/SI/ソフトウエア、研究/開発)

◆「将来、代表が退くことがあれば後継者は男性を新規に雇うと発言していたことで、上に立つ人間は男、女は従うものという発想があるのだと感じた」(女性、39歳、建設、事務)

◆「同期の夫婦社員がいて、妻のほうが優秀だから昇進させたいが、夫と『逆転』してしまうから昇進を見送った、という話を男性管理職から聞いた。妻が夫よりも先に昇進することを『逆転』と考える発想自体がアンコンシャス・バイアスであると感じた」(女性、46歳、卸売/小売業/商業(商社含む)、営業/販売、課長相当職)

◆「クライアントから、とあるジャンルで識者の意見を取材したいとの要望があり、数人で人選をしていたら、男性ばかりが選ばれていた。女性にも活躍している人は多かったのに。メンバーの1人に指摘されて、みんな(私も)気づいたが、その指摘がなかったら気づきさえしなかったのが、自分でもショックだった」(女性、55歳、放送/広告/出版/マスコミ、編集/編成/制作、経営者)

文/福井麻乃(日経xwoman編集部)

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