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2022 ジェンダーギャップ指数 変化を起こせ 必要なのは

「家事・育児の負担妻のほうが大きい」背景は 読者の声

ジェンダーギャップ・アンケート(下) 仕事と家事・育児の両立を困難と感じる声や、働き方の多様性が十分でないという指摘も

Terraceで話題!

日経xwomanでは、世界経済フォーラム(World Economic Forum=WEF)が7月に「ジェンダーギャップ指数2022」を発表したことを受け、ジェンダーギャップに関する読者アンケートを実施しました。普段から皆さんが職場や家庭で「おかしいな」と感じている問題などについて、上下2本の記事で詳しく紹介します。今回のテーマは家事・育児におけるジェンダーギャップと仕事との両立についてです。

(上)職場に性別へのアンコンシャス・バイアスある 8割回答
(下)「家事・育児の負担妻のほうが大きい」背景は 読者の声 ←今回はココ

※四捨五入の都合上、グラフの合計が100%になっていない場合があります。自由筆記のコメントの一部は編集部で加筆修正をしています。

 日経xwomanが実施した読者アンケートで「男性は外で働き、女性は家を守る」というジェンダー規範について聞いたところ、「家庭内」でジェンダー規範を「強く感じる」人は12.4%、「まあまあ感じる」人は21.4%と、全回答者509人のうち3分の1の人が感じると答えました。「社会」でジェンダー規範を感じるという人は、「強く感じる」が39.3%、「まあまあ感じる」は44.6%と合わせて83.9%に上り、家事・育児を女性の役割とするジェンダー規範を読者が日々の生活で感じていることが分かります。

夫の働き方に原因があると考える読者も

 既婚者354人に、夫婦間の家事の平等感について質問しました。「妻に負担が偏っている」「どちらかというと妻に偏っている」の回答を合わせると、6割近くの人が「妻の負担のほうが大きい」と感じています。

n=354
n=354

 なぜ家事の負担が妻に偏っているのかを聞くと、「家事は女性がするもの」という性別役割分担意識が夫側にあることを理由に挙げる人が目立ちました。また、「夫の勤務時間が長く在宅時間が短いため、妻が家事を担う」など夫の働き方に理由があると考える読者も多数いました。

 一方で、コロナ禍でリモートワークが普及したことにより、夫婦で在宅時間が増え、家事の分担が平等になったという声もありました。また、回答者の役職が一般職から課長相当職、部長相当職、役員へ上がるにつれ、夫婦間の家事分担を「平等」と回答する割合が増える傾向も見られました。

 既婚者のうち男性の回答者は28人で、その約半数は「妻に負担が偏っている」「どちらかというと妻に偏っている」とし、その理由として以下のような回答がありました。

◆「わが家ではお互いの役割について納得した上で、夫はフルタイムで働いて家計を支え、妻は時短のパートをしながら家事・育児をしている」(男性、53歳、自動車/輸送機器、総務/人事)

◆「家にいる時間が妻のほうが長いため、大部分の家事を妻に頼っている」(男性、53歳、卸売/小売業/商業(商社含む)、営業/販売、部長相当職)

◆「仕事をしていると家事をするエネルギーがなくなる。家に帰ると休みたいと思ってしまう」(男性、60歳、映像/イベント/広告広報企画、コンテンツ制作、経営者)

◆「夫婦の間にバイアスが存在しているため。日々それを乗り越えていかなくてはならないと思っている」(男性、72歳、放送/広告/出版/マスコミ、企画/調査/マーケティング、経営者)
「ジェンダーギャップ」に関するアンケート調査の概要
調査期間は2022年7~8月、509人が回答。回答者の性別は女性463人、男性33人、その他1人、無回答12人。年代は10代2人、20代20人、30代91人、40代185人、50代159人、60代46人、70代5人、80代1人。就業形態は正社員が69.2%、役職は一般社員が53.6%、課長相当職が17.7%、部長相当職が7.5%。

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