一生元気にスタスタ歩ける足腰を目指したい!前回紹介した朝一番の「足振り子」と「足指にぎり」の体操、習慣化できそうですか。第3回は、一生歩ける「足腰」づくりのためのQ&Aです。一宮西病院整形外科部長の巽一郎医師が、患者さんと交わす「膝を守るための4つの約束」とは? また、なるべく手術しないための方法、負担の軽い手術法についても聞きました。

一生使える足腰のつくり方
・膝の痛みは小さな骨折?一生歩くため立ち方から変えよう【1】
・長く歩くために1回1分!膝の痛みを防ぐ体操 カギは朝【2】
・腰痛、猫背改善も 一生歩ける「足腰」4つの約束【3】←今回はココ

Q.膝関節を守るために気をつけるべき習慣はありますか?

A.まずは体を軽くして、膝を支える筋肉と正しい姿勢を維持できるようにしましょう。

 座る時間が長く姿勢が悪いと背骨や骨盤を正しく支えられなくなり、膝関節にも負担がかかりがち。また、長年、膝を酷使するような運動を行っている人も、同年齢の人より軟骨がすり減りやすい状況にある。女性の場合は閉経とともに筋肉や軟骨の健康を保護する女性ホルモンが激減する。

 今、特に支障を感じていなくても「膝を長持ちさせるセルフケア」は誰にとっても重要だ。

まずはこちらをチェック!  思い当たる人は膝が危ないかも

  • □ 座る時間が長く、猫背になりやすい
  • □ 筋力を落とさないように激しい運動をしている
  • □ 膝が痛いときは動かさないようにしている
  • □ 膝にいいサプリをとっているから大丈夫
  • □ まだ30、40代なので膝は心配ない

 また、膝に負担をかけない正しい姿勢維持のために、体幹を鍛える「多裂筋体操」、背骨をしなやかにする「CS体操」も習慣にするとよい。

腰痛を防ぎ、膝への負担も減らす【多裂筋体操】

 痛みを起こしにくい安定した姿勢を支えるには、背骨一つひとつを支える深層筋である「多裂筋」も鍛えたい。体幹が強くなれば、腰痛や膝痛を防いでいける。毎日左右交互に10回行おう。

1.四つばいで背中を真っすぐに
1.四つばいで背中を真っすぐに
四つばいになり、股関節の真下にひざがくるようにする
2.手と反対側の脚を床と平行に上げる
2.手と反対側の脚を床と平行に上げる
手と反対側の脚を床と平行になるように上げる。膝が床に当たって痛いときは膝下にタオルを敷くとよい