これまでたびたび議論になってきたパートナーの呼称問題。近年、特に迷う場面が多いのは「他人のパートナーをどう呼ぶか」ではないでしょうか。「ご主人」とは呼びたくない、でも「旦那さま」もどうか――。

違和感を覚える人が増えてきた「主人」「旦那」ですが、本来はどういう意味だったのか、現代にふさわしい呼び方はあるのか、国語辞典編さん者の飯間浩明さんに聞きました。

「主人」が広まったのは意外に最近

日経xwoman編集部(以下、――) 今回、編集部では「パートナーの呼び方、どうしてる?」という読者アンケートを行いました。飯間さんがアンケート結果を見て、何か感じたことはありますか?

飯間浩明さん(以下、飯間) 皆さん、意外に昔からある言葉を使っているな、という印象ですね。「妻さん」「夫さん」「パートナー」など新しい呼び方に対しては、実際に使うのはためらわれる、といったところでしょうか。

 男女とも自分のパートナーに対して、「ニックネーム・あだ名」で呼ぶ人が一番多いのは、家庭内で工夫していることの表れでしょう。昔は「おい」「ねえ」でごまかす人も多かったのでしょうが、今は少数派のようですね。

国語辞典編纂者の飯間浩明さん
「男性が自分の妻を指して『奥さん』と言うこともあります。他人の妻に対する呼称を自分の妻に転用したものです。『日本語の乱れだ』といいますが、呼称はその時代に合わせて変わっていくものなのです」(飯間さん)

―― 自由回答を見ると、特に女性からの声として多かったのが「『旦那』という呼び方が好きではない」「『ご主人』という呼び方にはかなり抵抗がある。『旦那さま』も無理」などと、「主人」「旦那」という言葉への違和感でした。「現代にそぐわない」「主従関係があるわけじゃないのに」という回答もありましたが、どうして違和感を覚える女性が多いのでしょうか。