自己肯定感を無理に高めようとすると、必ずボロが出る

「自信が持てる素敵な人にならないといけない、ネガティブ思考を直さないとダメだ、など無理して自分を変えようとすれば心が苦しくなるだけ。自分の在り方を知って、よくも悪くも納得できることが大事」(山根さん)
「自信が持てる素敵な人にならないといけない、ネガティブ思考を直さないとダメだ、など無理して自分を変えようとすれば心が苦しくなるだけ。自分の在り方を知って、よくも悪くも納得できることが大事」(山根さん)

 「だから、自己肯定感は高めるというより、感覚的に『取り戻す』というほうが近い。自己肯定感を取り戻すには、自分の価値を高める努力をするのではなく、自分はこれでいいと思えるためのトレーニングが必要」(山根さん)という。

 また、子どものころからのダメ出しで染みついた心のクセ=“メンタルノイズ”に気づくことも重要なポイントになる。「例えば、ダイエットが続かない、仕事でのミスなどは誰にでもよくあることなのに自己肯定感が低い人は『やっぱり私は何をやってもダメだ』と落ち込む。その自分を責める声は必要のないノイズにすぎない。心や脳の仕組みは複雑なので、無自覚のうちにノイズが日常のあちこちで発生している」(山根さん)。

 では、具体的にはどうすればいいのだろうか。次回は、「自己肯定感を取り戻す方法」について詳しく解説する。

山根洋士(やまね・ひろし)さん
心理カウンセラー
山根洋士(やまね・ひろし)さん 心理学に、ノンフィクションライターとして活躍したインタビュー経験や脳科学などを取り入れて「メンタルノイズ」メソッドを開発し、8000人以上の悩みを解決。著書『「自己肯定感低めの人」のための本』(アスコム)が大人気。最新刊は、『「自己肯定感低めの人」が、一生お金に困らない方法』(PHP研究所)。

取材・文/茅島奈緒深 イラスト/熊野友紀子 構成/堀田恵美