自己肯定感は高めるのではなく、「取り戻す」のが正解!前回、自己肯定感の低さには3つのタイプがあることをお伝えしました。今回は、自己肯定感を取り戻す3つの対策と、自己肯定感が低い人を悩ます14のメンタルノイズについて心理カウンセラーの山根洋士さんに教わります。

他人を優先、強がり…自己肯定感の低さに3つのタイプ【1】
・「べき・べからず」を手放し、自己肯定感を取り戻すには【2】←今回はココ

自分を褒めてくれる“インナー舎弟”をつくる

自己肯定感を取り戻す対策1

 自己肯定感を取り戻す1つ目のコツは、自分のことを褒めること。とはいっても、自己肯定感が低い人には簡単なことではないので、心の中に「インナー舎弟」をつくって、褒めてもらうといい。

バカみたいなことでも舎弟に持ち上げてもらおう
バカみたいなことでも舎弟に持ち上げてもらおう

 「本当にすごいことではなく、今日も朝起きてすごい! 書類をコピーできてえらい!など、できて当たり前のことを褒めるのがポイント」と心理カウンセラーの山根洋士さん。

 誰の心の中にも、肯定と否定の両方の声があるが、自己肯定感が低い人は否定的な声ばかりに反応する。それを、インナー舎弟がバカみたいに褒めることで、肯定的な声に反応できるように変えてくれるという。

 「実在する後輩やパートナーに褒めてもらうのは、他人から認められたいという他者承認を求めることになり、自己肯定感を取り戻すことにはつながらない。あくまでも自分の中で自分を褒めること」(山根さん)。

【知れば心が軽くなる】人の悩みはたった4つしかない
 心理療法的に、悩みは「HARM(ハーム)」の4つに分類できるという。悩むと、何もかもダメだと思いがちだが、たった4つと考えると少しは楽になるはず。「4つの場面で、自己肯定感の出方は変わる。お金はあるけど人間関係はダメ、など得意・不得意があって当たり前。それが自分だと理解しよう」(山根さん)。
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