「ネガティブな自分は嫌だ」「ポジティブがいい」とつい考えてしまいませんか?今回のテーマはポジティブハラスメント、略して「ポジハラ」。ポジティブの押し付けや無理な転換は、人も自分自身も傷つけかねないので要注意です。心理カウンセラーの山根洋士さんに詳しく聞きました。

・ポジティブ思考の押しつけはNG 自己肯定感にも悪影響【1】←今回はココ
・怒り、イヤだ…感情を分析し、正しく消化する方法とは【2】

あなたのそのポジティブ思考は本物?

 ついネガティブに考えて、自分に嫌気が差す。ポジティブに考えられたらもっと人生が楽しいはず──そんなふうに自分を肯定できず、生きづらいと思っている人はあなただけではない。長引くコロナ禍で閉塞感を感じながら過ごすことの多い今の状況ならなおさらだ。

 でも、どうして「ネガティブな自分は嫌だ」「ポジティブがいい」と考えてしまうのだろう。心理カウンセラーの山根洋士さんは、「心理学的にはもともとポジティブ思考がいい、ネガティブ思考はよくないというとらえ方はなかった。ところが、日本でポジティブ思考やポジティブ心理学が広まったときに、ポジティブは前向き、楽観的、ネガティブは悲観的、後ろ向きといった言葉が使われたせいか、ポジティブのほうがいいという印象がついてしまった」と話す。

 だが、「ネガティブに考えることはちっとも悪いことではない。だれだって、ポジティブに考えることもあれば、慎重になることもある。それに、無理にポジティブに考えたからといって、自己肯定感は高まらない」(山根さん)。

無理してポジティブぶるのは、自分に対するポジハラかも
無理してポジティブぶるのは、自分に対するポジハラかも

 また、「人に対して『ポジティブになれ!』というのは一見とても前向きなアドバイスのようで全く違う」という。

 次のページでさらに詳しく聞いていこう。