めまぐるしく変化する環境のなかでも、体と心を「いい状態」にキープしようと頑張り続けているのが、自律神経。ですが、この2年あまりは自律神経への負荷が高止まりしたまま、バランスが乱れやすくなっているようです。自律神経に詳しい医師に教わった、カンタンな整え方を紹介します。

自律神経失調症外来の医師が感じている現状とは

「自粛生活の疲れやストレスで、自律神経のバランスを崩す人が例年の1.5倍くらいに増えている」。そう話すのは、6年前から自律神経失調症外来で診療にあたるせたがや内科・神経内科クリニック院長の久手堅司さん。

 外来では動悸や頭痛、首・肩の凝り、倦怠感を訴える人が多いそうだが、「最近は精神的なストレスよりも、リモートワークやスマホを使う時間が増えたことで骨格がゆがむのが大きな要因と考えている」(久手堅さん)。

「自宅のデスク環境はちゃぶ台にノートパソコンといった人が多い。前かがみの姿勢で肩が内に巻くと呼吸が浅く短くなり、交感神経が優位になる。自律神経が通る脊椎にも負荷がかかり、それを支える首や肩、背中の筋肉が緊張して骨格がゆがみ、自律神経が慢性的に乱れやすくなる」という。しかも、通勤しないとあまり体を動かさないことになるので、「骨格ゆがみのメンテナンスが不可欠」。

背骨ストレッチで、骨格ゆがみを根本改善

 根本改善のために外来で久手堅さんが薦めているのが、「背骨ローリング」(次ページ参照)だ。背骨を一つずつ曲げていき、また伸ばしていくという動きを繰り返して、背骨の硬さを取る骨格メンテナンスだ。拍子抜けするほど簡単なので、習慣化したい。